和食・寿司 食レポ

鮨屋でシックに大人なデートを。栃木市の隠れた銘店かしわずし

2023-03-24

鮨屋で美味いグルメを堪能し、お酒を嗜む大人なデートは、いつもと違った上質な雰囲気を体験できる。

海なし県栃木の栃木市大平町には、そんな特別な時間を過ごせる鮨屋がある。
こだわりの一品はどれも絶品で、それに合わせるように提供される栃木ブランドの多彩な日本酒の数々。

今回はそんないつもと違った時間を過ごしたい人におすすめのお店を紹介しよう。



かしわずし

栃木県の栃木市大平町、田舎の小さな町にある隠れた銘店「かしわずし」を知っているだろうか?

地方の寿司屋と侮るなかれ。
海鮮をいかに美味しくいただくかにこだわり、工夫を凝らして仕上げられた一品が揃う。
築地から仕入れた新鮮な魚を使用し、丁寧な下ごしらえと時にはエイジングを施し最高の状態に仕上げる。

東京蒲田の銘店「初音鮨」仕込みの技が光る、大将 柏倉 裕司氏が魅せる一品の数々。
海なし県栃木の田舎で、都内の銘店寿司屋と勝るとも劣らないハイスペックな一品を味わうことのできるお店。

多彩な技法盛り込む一品が味わえる

こだわりは和食にとどまることなく、洋食など多国籍な技法を盛り込んだものまで提供される。
味だけでなくビジュアルにもこだわりを感じる。

常に進化を求め、技術のブラッシュアップを続ける店主が営む寿司屋、それが今回訪問した「かしわずし」

カウンターで大将の所作を眺めながら味わうこだわりの「カウンター鮨コース」は、いつもと違った本物を体験することができる。

まさに海鮮を美味しくいただくための工夫を凝らした一品は、どれも確かなこだわりを感じる。
贅沢な雲丹肉握りから昔ながらの名物メニュー「ばくだん納豆」など、さらには洋風料理やカレー(限定)にスイーツと多彩な技を駆使し提供される料理の数々。

まるでカステラのような卵焼きは一度食べたらヤミツキになる、〆には是非とも味わっておきたい逸品。

現在(2023年3月18日訪問時点)は昼はおむすび専門店「むすび」が営業を行い、夜はカウンター鮨コース(8,000円~15,000円)をメインに提供している。
もちろん個室での会席コース(4,000円~6,000円)なども対応可。
※コースは要予約
※価格設定は2023年3月時点

かつては町の大衆鮨店的な雰囲気があったが、そのイメージを一転させた大将。
ミシュラン掲載を目指し、今後さらなる進化に向けて計画中とのことだ。

お店詳細

かしわずし
住所 栃木県栃木市大平町西野田655-8
TEL 0282-43-3744
営業時間 11:30~14:00/17:00~21:30
     ※昼は「むすび」が間借り営業中
定休日 水曜日
予約 電話予約可
駐車場 店舗前の道路挟んで西側
SNS Instagram/Twitter

 



かしわずしで会席コースを堪能

今回かしわずしに同行いただいたのは、山﨑友里江さん。

ゲストと巡るグルメスポット

今回よりスタートした新シリーズ。
ゲストとともに行ってみたかったあんなお店やこんなお店に訪問しようというもの。

記念すべきファーストシーズン(期間未定)は、館林ケーブルテレビでアナウンサーを務める山﨑友里江さん。

5年間栃木ケーブルテレビ「とちぎHOTステーション」のキャスターを担当し、栃木市などの情報を発信、栃木ケーブルテレビの顔と言っても過言ではないほどの存在に。
2022年6月に館林ケーブルテレビに異動となり現在は「ぐんまHOTステーション」でキャスターを担当されている。

2022年まで館林フラワーレディーを務められていたので、館林市とはゆかりがある。

鮨屋でシックに大人なデートを

今回はかしわずしのコースメニューのひとつ、『会席コース』を利用してみた。
好きなものを自由にチョイスするのもいいが、やはりそれでは居酒屋感覚が拭えない。
ここはやはりコースのチョイスこそスマート。

座敷はふすまがあるので個室感があり、気兼ねなく過ごせるのもいいところ。
座卓ではなくテーブル席が設置されているのもポイント高い。

テーブルにはちょっとした小鉢などが用意され準備万端。

会席コースでは、メインの品が1品ずつ順番に提供され、お酒などの飲み物は別にオーダーするシステム。
もちろん料理に合わせて、都度お酒を提供してもうことも可能。

今回は山﨑さんに日本酒を堪能してもらいたいという想いもあり、おまかせで都度おすすめの日本酒を提供してもらうスタイルで利用してみた。

惣誉  初しぼり

かしわずしでは東京からのお客も多い関係で、栃木のお酒を中心に提供されている。
最初の一杯は惣誉そうほまれ  初しぼり。

詳細

惣誉そうほまれ 初しぼり 吟醸生酒
製造 惣誉酒造
原料米 特A地区山田錦100%
精米歩合 60%
アルコール度数 16度

栃木県芳賀郡市貝町にある惣誉酒造のお酒。
秋に仕込みを行い冬一番にしぼりたてを味わう、季節限定の新酒の吟醸生酒。

芳醇な香りとともに、新鮮かつフルーティーな甘い口当たりに優しさを感じる。
あっさりとした余韻が刺身にもよくマッチしている。

旬のお刺身

会席コース最初の一品は『旬のお刺身』。

霜降り肉のようなサシの入った肉厚なマグロがなんとも贅沢。
脂がのっていて、口の中に旨味があふれ出す。

あん肝の低温調理

小鉢はあん肝の低温調理。

低温管理してじっくり仕上げることでふっくらとして、バターのような口当たり。
一般的なポン酢で食べるあん肝とは似て非なる、素材そのものの旨味でいただける上質な一品。

蟹肉入りの茶碗蒸し

会席コース2品目は蟹肉入り茶碗蒸し。

ふわっとただよう芳醇な香りにプルンとした口当たり心地よく、たっぶり蟹の身の旨味に絶妙にダシきいた卵の味わいが染みわたる。
素材の旨味を引き出し、それらが凝縮した旨味を存分に感じることのできる至高の汁もの。

知らず知らずにほっこりとしてしまう、優しさにあふれた一品。

田中六五 65/13

2杯目の日本酒は田中六五たなかろくじゅうご 65/13。
日本酒らしからぬ、まるでワインのようなビジュアルだ。

詳細

田中六五 65/13
製造 惣誉酒造
原料米 福岡県糸島産山田錦
精米歩合 65%
アルコール度数 13度

福岡県糸島市にある白糸酒造のお酒。
田中六五は、精米65%といわゆる純米酒にあたり、13%という低アルコールが特徴的な普段使いに適した一本。

口に含むと芳醇かつフルーティーな香りが鼻腔を抜け、コク深く甘味の中にしっかり辛味を感じる口当たり。
程よい酸味がすっきりとした後味で非常に飲みやすい。

銀鱈の西京焼き

会席コース3品目は銀鱈の西京焼き。

しっとりふっくらとした銀鱈の身は口に含むとホロリとほぐれる柔らかさで、西京味噌の香ばしい焼き目のかおりが鼻腔をくすぐる。
香ばしさが味噌の甘味を引き立て、銀鱈の旨味もより引き立つ。

旬の揚げ物

会席コース4品目は春の旬な食材の揚げ物。
海老天、フグ唐、舞茸、シシトウなど。

豊かな香り蓄えた舞茸、プリっとして旨味あふれる海老天などどれも旨い。
そしてフグのから揚げ、これがまた絶品だ。

ふっくらした口当たりで、衣の香ばしい風味が絶妙なエッセンスとなり、フグの身の旨味を2倍にも3倍にも引き上げる。
これはまたお酒もすすむというもの。

海鮮串焼き

会席コース5品目は串焼き。
マグロのねぎま、ホッキと肝の串焼き。

ねぎまは塩味で、わさびが添えられている。
マグロはふっくらとして、しっとりジューシーで噛むほどに旨味があふれる。
シャキシャキなネギの香ばしさ、わさびの刺激のアクセントが絶妙。

レモンを絞るとまた旨味が引き締まる。

ホッキと肝の串焼きは、漬けにしてあるので味がしっかりしみている。
コリッとした食感が心地よい。

お酒のアテとして最高。

煮込み

会席コース6品目は煮込み。

圧力鍋で牛肉を煮込んだ洋風料理的な一品。

牛肉は口に含むとホロホロとほぐれる柔らかさ。
具材の旨味溶け出したコク旨な煮込みダレが肉に再び戻ねことで、食べた瞬間にすべての旨味が凝縮したエキスがあふれだす。

人参は甘くて柔らか、ジャガイモもホクホクだ。
ちょっとした洋食屋の名物グルメと言ってもいいくらいのレベルの一品。

 

 

握り

会席コース〆は握り。

左から、うに、いくら、アオリイカ、サヨリ、昆布締めのヒラメ、マグロ、ぎょく
煮切り醤油が塗られているのそのままいただける。

ネタに対するシャリの絶妙なサイズ感。
コク深い煮切り醤油の風味がネタの旨味を引き立てる

そしてこのシャリがまた秀逸。
口に含むとホロリと崩れる絶妙な握り加減、芳醇な酢の香りが口の中にひろがり、まろやかな酸味のアクセントが主張しすぎずネタとの一体感を演出する。

みそ汁もダシがしっかり出ていて染みわたる。

ネギの香ばしいアクセントもよくマッチしている。

義侠はるか

3杯目の日本酒は義狭ぎきょうはるか。

詳細

義狭はるか
製造 山忠本家酒造
原料米 兵庫県東条特A地区山田錦
精米歩合 60%
アルコール度数 14度以上15度未満

愛知県愛西市にある山忠本家酒造のお酒。
国内最高峰と名高い酒造好適米のみに厳選、酒蔵敷地内の井戸から汲み上げた木曽御岳地下伏流水を使用して作られる。
飲んで旨い酒を追求し、熟成にもこだわり生まれる酒は米の風味を最大限引き出しているという。

これぞ日本酒といった米の風味を感じられる味わい。
アルコール度数は若干控えめながら、辛味がしっかり感じられ、苦味も相まって余韻が後を引く。
海鮮との相性も良く、じっくりと味わうタイプのお酒だ。

カステラ玉子

〆に追加のカステラ玉子。

カステラと言ってはいるが、いわゆるカステラのように小麦粉は使っておらず、甜菜糖、卵、海老だけで作られている。
あとは絶妙な配合と、丁寧に焼き上げる腕があってこそ完成させることのできる一品だ。

口に含むとシュワッとした気泡の弾ける音とともに、芳醇で甘い香りが鼻腔を抜ける。
ふんわりしっとりとして、噛むほどに卵のコクとほんのり海老の風味が広がる。

これはもう究極の玉と言っても過言ではない。
是非とも一度は食べてほしい。

ごちそうさまでした。

最後に

栃木県栃木市大平町にある隠れた銘店「かしわずし」。

握りはネタの旨さもさることながら、シャリもとにかく旨い。
一品ものも充実しているので、ちょっとリッチにお酒を楽しもうなんて時にもおすすめした。

たまには鮨屋でシックに大人なデートなんてのもいいんじゃないだろうか?

たいちょー

栃木で活動する雑記ブロガー。 栃木県の観光に役立つグルメやスポット情報を中心に紹介 | 栃木のグルメ・観光情報の発信(たまに他県も)/気になったことを自由にダラダラ綴ります | 社畜ゆえ多忙になるとメシネタ過多になります。

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