栃木県栃木市、蔵の街とちぎにある「かな半旅館」。
江戸時代より続く創業200余年の老舗旅館。
蔵の街とちぎの中心に位置する場所に建ち、散策の拠点として、昼には食事処として利用できる。
結論から言うと、値段はリーズナブル、宿は歴史感じさせるものの客室はキレイでお風呂も快適だった。
今回はそんな「かな半旅館」に実際に宿泊してみた。
かな半旅館
今回訪問したのは栃木県栃木市万町、蔵の街とちぎの中心、大通り沿いに建つ「かな半旅館」。
江戸安永年間創業の200余年の歴史ある老舗旅館。
かつては舟運として栄えた栃木市で商人宿として始まり、日光東照宮へと参拝に向かう人々が行き交う日光例幣使街道もあることからさまざまな人に利用されてきたであろうお宿。
中でも離れは現存する客室のうち最古のもので、大正7年に建てられた歴史と風格を感じさせるつくりとなっている。
蔵の街とちぎの中心に位置するため、観光の拠点として非常に便利。
アクセス
アクセス詳細
住所 栃木県栃木市万町5-2
車 東北道栃木インターより3.5km(7分)
電車 栃木駅より1.1km
駐車場 建物裏手(東側)7台ほど
駐車場は大通り沿いではなく、建物裏手東側にある。
外観
非常に趣のある歴史を感じさせる建物。
正面は比較的真新しさを感じる。
裏手駐車場側には大正7年に建てられた離れにある、かつての旧玄関(現在は使用されていない)が今も残る。
現存する最古の客室(離れ)、右手に増築された現代風の建物が混在する姿から、その歴史の長さを感じさせる。
館内
館内中央には通路があり、200年前の姿を今に残すノスタルジックな空間が広がる。
この外界より隔絶された空間に、当時の蔵などもそのまま保存され、当時の姿を垣間見ることができる。
フロント
フロントは大通り沿いの建物は新たに増築されたエリアのようで、全体的に非常に独特な作りとなっている。
エリアごとに増築されたその時代を感じることができる。
そんなエリアの通路沿いに突然姿を現すフロント。
フロントより西の通路をす済めば、現在の正面玄関につながる。
食堂
食堂は、昼にはお食事処かな半として営業する店舗にていただける。
宿泊者(要申し込み)のみ朝夕の食事が可能だ。
利用時間
- 夕食 18:00~20:00
- 朝食 7:00~9:00
メニュー
夕食
- かな半再現江戸御膳 4,510円
大皿、刺身、煎り酒、煮物、なます、豆腐ぬた、魚田楽、ご飯、漬物、汁物、水菓子
※2名以上、4日前までに要予約 - 江戸御膳 2,860円
お肉料理、モロ(もうかさめ)のにら玉甘酢あんかけ、刺身(炙りサーモン)煎り酒、煮物、和え物(江戸の文献より)、染飯(江戸の文献より)、鳥の濃醤(江戸の文献より)、ふのやき(江戸の文献より)、わらび餅
※2名以上、4日前までに要予約 - 夕食 2,310円
お肉料理、お魚料理、刺身、煮物、和え物、茶碗蒸し、ご飯、漬物、味噌汁、デザート
※前日15時まで要予約 - 夕食 1,650円
お肉料理、お魚料理、煮物、和え物、ご飯、漬物、味噌汁
※前日15時まで要予約
朝食
- 朝食 880円
卵料理、ハム、ウインナー、煮物の小鉢、和え物、海苔、漬物、味噌汁、ご飯
-
【蔵の街とちぎ】お食事処 かな半。江戸時代から続く宿で頂く江戸料理の店
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浴場
浴場は客室棟側と離れ側の2か所が利用可能なようだ。
離れ側は入れ口からして雰囲気抜群。
感染予防対策のため1グループごとの貸し切り制
引き戸の先、ふすまを開けた奥が脱衣所。
※奥側から撮影
外観からは想像できない、この高級感。
脱衣かごが桐箪笥に置かれているのが面白い。
浴室はどことなく蔵を彷彿させるデザイン。
雰囲気も抜群。
ヒノキの香りが心地よい。
ちょっとした宿なら、お金払って貸し切りにするレベルの浴室だ。
利用時間
17:00~22:00
※利用後はフロントへの連絡必須
※時間外の利用希望の場合は予約時にフロントへ
設備
通路沿いには自動販売機、コインランドリーも完備。
サービス
詳細
- モーニングコール
- 宅配便
- マッサージサービス(予約)
- お部屋で緑茶サービス
- 朝刊サービス(食堂にて)
客室
客室は全部で最大10室からなり、4つのタイプの部屋で構成される。
客室設備
電話、お茶セット、ボディーソープ、リンスインシャンプー、ハミガキセット、カミソリ、タオル、バスタオル、浴衣、スリッパ
※アイロンの貸し出し、FAXはフロントにて
※ドライヤーは浴場に設置
Aタイプ
出典:かな半旅館
詳細
- 部屋の広さ 6帖(9.29㎡)
- 人数の目安 1~2名
- 料金 1名6,545円~/人、2名6,237円~/人
- 設備 バス、トイレ、洗面台、テレビ、無線LAN、ドライヤー
Bタイプ
出典:かな半旅館
詳細
- 部屋の広さ 10帖(15.47㎡)
- 人数の目安 2~4名
- 料金 2名5,610円~/人、3名5,302円~/人、4名5,115円~/人
- 設備 洗面台、テレビ、無線LAN
Cタイプ
出典:かな半旅館
詳細
- 部屋の広さ 6帖(9.29㎡)
- 人数の目安 1~2名
- 料金 1名5,500円~/人、2名5,225円~/人
- 設備 洗面台、テレビ、無線LAN
離れ
出典:かな半旅館
詳細
- 部屋の広さ 6帖、8帖、8帖
- 人数の目安 2~10名
- 料金
2間利用(8帖+6帖) 2名7,260円~/人、3名6,600円~/人
3間利用(8帖+6帖+8帖) 4~6名6,160円~/人、7~9名5,280円~/人 - 設備 洗面台、テレビ、無線LAN
※2間利用、3間利用に限らず貸し切り
かな半旅館に素泊まりしてみた
今回利用したのは2022年4月16日土曜。
同日の宿泊者は3組ほど。
栃木市内に飲みに行く予定もあり、バス付きのAタイプを利用した。
東側入り口を入って通路すぐが客室棟への入口だ。
ビジネスホテル然とした雰囲気。
階段を上がると廊下沿いに3室。
今回利用するのは東側の角部屋「花の間」。
室内はいると靴箱の上には電気ケトル、サービスの緑茶セット、ドライヤーなどが置かれている。
小型ながら冷温庫も完備。
入口正面にユニットバス。
浴槽はコンパクトなので、ゆっくり風呂に浸かるなどの利用より、シャワーを浴びる程度が丁度良い印象だった。
※一般成人男性基準で
部屋にはすでに布団が敷かれた状態になっている。
ビジネスホテルの和室版といったところか。
掛け布団は羽毛タイプ、枕は昔ながらのもみ殻だ。
客室はキレイで、手入れも行き届いている。
客室は禁煙のようで、ニオイも気にならない、というより畳の良い香りがする。
窓からの見晴らしは、まぁ街中なのでこんなもんだろう。
感想
もともと蔵の街は夜になると静寂に包まれるエリアなので、非常に静かな夜を過ごせる。
他の客室の音も気にならない。
Wi-Fiは廊下に設置されているので感度良好だ。
外出時には夜遅くになると西側は施錠されるため、東側から出入りする必要がある。
駐車場はコンパクトなので出入りの際には気をつけよう。
そして肝心な布団の寝心地だが、枕が昔ながらのもみ殻タイプのため、固めの枕が苦手な人はタオルを持参するなど何かしらの対策が必要だろう。
総評すると値段もリーズナブルだし、立地も悪くない。
客室も快適なので栃木市で宿泊のさいにはおすすめの宿。
最後に
江戸安永年間創業のかな半旅館。
蔵の街とちぎの中心部にあり宿泊だけでなく食堂としても営業。
蔵の街とちぎ観光の拠点におすすめ。
かな半旅館