『雑煮』はダシきいた醤油や味噌を使用した汁に餅を加えて食べるお餅が主役の日本料理。
正月に食べるのが定番で、さまざまな具材を煮合わせた料理が語源とされている。
各家庭によって地域によって具材や汁など千差万別で、ある意味作り手の数だけ雑煮の種類があると言っても間違いではない。
有名なものでも全国で100種類を超え、関西エリアより西では丸餅を以東エリアでは角餅を使用したものに大別され、すまし汁をベースしたものが大半を占め、関西や四国の一部では味噌ベース、中国地方の北部では小豆ベースのものに分類される。
地元栃木ではすまし汁で食べることが当たり前で、味噌ベースの雑煮というやつを食べたことが無い。
そんなわけで、今回は宇和島産「井伊商店」の麦味噌で『麦味噌雑煮』を作ってみた。
作ったのは2023年1月1日
目次(タップできる)
麦味噌雑煮
今回麦味噌雑煮をつくるにあたって使用したのは、愛媛県宇和島市にある昭和33年創業の手作り麦味噌の井伊商店謹製のもの。
昨年2022年10月に愛媛県の行政指導にり麦味噌に「味噌」と名乗ることは認められないとされ、「宇和島麦みそ」伝統の灯が途絶える危機に瀕し同年10月に全国的に話題となった一品だ。
翌月11月4日には謝罪があり、この愚行(行政自ら日本の伝統食文化を潰す行為は愚行でしかない)は取り消された。
※昭和49年に制定されたルール上、味噌には最低でも大豆1粒以上が使われている必要があるようだ
SNSの時代じゃなかったら、きっと日本から消えていたであろう大事な食文化のひとつだ。
※話題もあって2022年10月の購入当時は到着まで1か月半ほど待ったが、現在はそれも解消されている
レシピ
今回の麦味噌雑煮のレシピはこんな感じ。
レシピ(5食分)
・麦味噌 大さじ4
・ダシ汁入り具材パック 1袋
・里芋水煮 1袋
・長ネギ 1本
・鶏肉 150g
・水 500ml
・餅 お好み量
・ミツバ 適量
スーパーで購入できる豚汁やけんちん汁に使うダシ汁入りのパック、水煮の里芋を使用すると工程キャンセルして手軽に作れるからおすすめだ。
餅は栃木市のローカルスーパーかねふくストアで正月用に販売されていた餅を使用。
作り方
手順
- 鍋に水、ダシ汁を加え沸騰したら麦味噌を溶きいれる
- 一口大の鶏肉を加えて火が通るまで煮込む
- ダシ汁以外の野菜、里芋を加えて5分ほど煮込む
- 最後にカットしたネギを加えて軽く火を通したら火を止める
- 器に焼いた餅と汁を加え、ミツバを添えたら完成
鍋に水(500ml)とダシ汁入り具材パックのダシ汁(およそ100mlある)だけを加えて沸騰させ、麦味噌(大さじ4)を溶きいれる。
一口大にカットした鶏肉(150g)を加えて火が通るまで5分にほど煮込み、ダシ入り具材の残り具材、里芋の水煮を加えて中火で5分ほど煮込む。
カットしたネギ(白い部分)を加えたら軽く火を通し、すぐに火を止める。
焼いておいた餅とともに器に盛り付け、ミツバを添えたら完成だ。
麦味噌雑煮食べてみた
麦味噌雑煮の完成だ。
麦味噌ならではの芳醇な香りが広がる。
まずは麦味噌汁をひとくち味わってみよう。
甘味があってコク深く、ダシの旨味がきいている。
ネギシャキの里芋はほろりトロリとした口当たりで具材の味染み加減もちょうどいい。
鶏肉もほろりと柔らかな煮込み加減でいい感じだ。
余熱でトロリと柔らかになった餅も旨い。
最後に
井伊商店の麦味噌で『麦味噌雑煮』を作ってみた。
甘くてコク深い味わいにダシの旨味合わさる麦味噌汁が優しさにあふれる後味でクセになる。
味噌風味の雑煮は初めて食べたが、今後の定番にしてもいいかもしれない。
まだまだ麦味噌はたくさんあるので、別の料理にも挑戦してみたい。