【栃木佐野】あづま食堂本店。葛生町とともに歩んだ80年の伝統が培った味

栃木県佐野市のあづま食堂本店。
砕石の街、葛生と共に歴史を刻む老舗食堂。

地域性が産んだ特有の進化を遂げた葛生ラーメン(仮)を今も残す数少ないお店のひとつでもある。
80年(いつの時点で？)の伝統を持つ店の推しであるとかつ丼を食べに行ってみた。

あづま食堂本店

ここが今回訪問したあづま食堂本店。

東武佐野線終着駅の葛生駅から徒歩数秒に場所に立つお店。

日が落ちるとなんとも哀愁漂う景色を見せてくれる。

昔ながらのお店はその年季の入った姿に衝撃を受けることはあるが、このお店に至っては予想の斜め上をいっている。
お店の外観自体はリニューアルされているようでとてもきれいに見える。

80年の伝統がありながらもこのきれいな外見。
だが、ひとたび裏手に回ればそこにはとんでもない光景が広がる。

そう、なんと川にお店がはみ出しているのである。
なかなかディープなつくりが特徴的なお店だ。

創業はいつかは不明だが80年を越える歴史を持つ、葛生の町の発展と共に生きてきた大衆食堂。

当時はたくさんの鉱夫達の腹を満たしてきたことだろうその味。
地域性が産んだ葛生ラーメン(仮)は今はもう扱う店は少ないが、今にその味を残す貴重なお店でもある。

↓地図表記もG先生お店の特徴をよくとられたいい仕事している。

アクセス

駐車場はお店から線路を挟んだ85m先に2か所ある。

店内

お店入り口は二箇所。

オレンジの暖簾が店舗前側、青い暖簾が奥側になる。

店内は想像していたものとは違い外見同様にキレイで寂れた感はあまり感じられない。
先代の息子さん兄弟とかだろうか?男性2人で営んでいる。

右奥に厨房があり、入り口正面がカウンター席という変化球なつくり。
カウンターに3席、テーブル席は4人掛けが3卓、6人掛けが2卓。

壁のメニューにもう値段を記入するのをあきらめたようだ(笑)
壁面にもところどころにメニューに掲載されていないものがあったりする。

備え付けはソース、醤油、酢、ラー油、七味、エスビーコショー。

あづま食堂本店のメニュー

あづま食堂本店のメニューは驚くほど多い。

夜は電車で帰ってきてちょっと一杯といったお客も多いのだろう。
一品料理やドリンク類の充実加減がハンパない。

かつ丼+ラーメン(小)食べてみた

訪問したのは16時半。
先客は飲んでる客が1名、後客2名。

お店看板にも掲げられていた、80年の伝統の味「かつ丼」「ラーメン」を食べなくては始まらない。
ということで今回注文したのは、かつ丼並盛とラーメン(小盛)。

かつ丼並盛

かつ丼は浅めの丸型のお重で提供される。

ラーメンスープに漬物がついてくる。
さっそくかつ丼をオープン。

玉子でとじられたカツ丼にナルトがトッピングされている。
ちなみに中盛はカツが1切れ少ないらしい。

厚みは一般的な定食屋に比べると若干控えめ。

玉ねぎなどはなく、カツを玉子でとじたシンプルなもの。
甘辛に煮込まれたカツは柔らか。

コスパを考えるとアレではあるが、素朴な味でパパッと食える感じ。
なんだかクセになる味だ。

量的には少なめな印象で大盛りすると普通ぐらいと予想。

ラーメン(小盛)

ラーメン小盛はガチ小盛。

子供用のラーメンどんぶりくらいのサイズ感。
トッピングはハーフカットのチャーシュ、ナルト、メンマ、わかめ、刻みネギ。

まずはスープからいただこう。

鶏などのダシがきいたスープで、塩分しっかりめの醤油で後味にほんのり甘みを感じる。
佐野ラーメンのように透明ではないガッツリ濃い系。

麺は平打ちの細麺。

柔らかい噛み応えで、時折厚みのある麺に当たるともつちりした食感を感じる。
スープの絡みもとてもよい、というか吸収率高め。

チャーシューはクセがなく美味い。

後を引くスープが気づいたらカツ丼のスープもろとも完飲してしまっていた。
ごちそうさま。

最後に

佐野市葛生にある、あづま食堂本店。

80年の歴史が育てたラーメンとかつ丼を食べてみた。
めちゃくちゃ美味いとかそこまでではないが、なんだかクセになる素朴な味。

ただ、ボリューム感を考えるとコスパはあまりよくない。
それに比べてセットメニューのコスパの良さたるや。

コスパが気になる人はセットを、気にならない人は単独メニューを注文するといいだろう。
はっきり言って雰囲気とかも良くて、味もなんだかクセになるのでオススメ。
でも万人にはオススメしない、そういうのが愛せる人には是非行ってみてほしい。