今日はめんや天夢の烏賊の日。
めんや天夢のスーパー女将ひとみさんの烏賊煮干愛のあふれる1日。
これまでそのマニアックなまでの濃度にこだわる一杯が定番だったが、なんと今回は初挑戦となる烏賊煮干清湯なる淡麗な一杯が登場するという。
これまで烏賊煮干の真髄に迫らん勢いの濃度から一転しての清湯系な一杯という新たな領域への挑戦。
果たしてどんな味に仕上がっているのだろうか?
さっそく食べに行ってみた。
烏賊ちん
今回初登場となるのは、烏賊煮干をメインとする動物系を一切使用しない清湯系の烏賊煮干、略して「烏賊ちん」。
これがその烏賊ちんだ。
烏賊ちん 880円
ちゃーしゅー 200円
いつもの強烈な烏賊臭とは一転して、烏賊臭を感じさせないすっきりとした香りだ。
トッピングはレアチャー(+追加1枚)、ミツバ、海苔、刻みタマネギ。
まずはスープから。
色味は烏賊煮干ならではのダークブラウンカラー、表面には濃い色と相反するように透明度の高い香味油が浮かぶ。
ほろにがですっきりとした味わいで、後から烏賊煮干や煮干しの旨味や甘みが広がるコクがあってキレのある味わい。
このほろにがと後からくる旨味のコントラストがクセになり、思わず何杯も飲んでしまった。
烏賊煮干の衝撃的な濃度に敬遠していた人も安心な味だ。
続いて麺をいただこう。
プリパツな麺に絡むスープはより一層甘みが引き立つ。
タマネギのピリッとした辛みも絶妙なアクセントだ。
クセがなくとても食べやすく、烏賊煮干初心者がまず最初に食べるべき一杯といってもいいだろう。
あまりの食べやすさに3分で食べ終わってしまったほど。
逆に烏賊煮干重度マニアにはもの足りないかもしれない(笑)
烏賊煮干らーめん
夜は少食気味なのでどうかなーと思ったが、我慢できずにおかわり。
2杯目は烏賊煮干らーめん。
烏賊煮干らーめん 920円
レアチャーに刻みタマネギ、ミツバ、海苔がトッピング、山椒がアクセントに振られている。
パッと見はわからないが、その実とんでもない荒々しさを隠している一杯だ。
まず香りからしてやばい。
烏賊煮干の独特のクセのある香りは、その器が手元に来る前から襲い掛かってくる。
そして目の前に配された瞬間にその香りが爆発する。
この強烈な香り、完全にマニア向けに特化した仕様だ。
やっぱこれが無きゃはじまらないな。
まずはスープから。
それはもうスープというより、ペーストと言ってもいいほどに濃縮されている「濃縮還元烏賊エキス」。
濃厚な烏賊の旨味に塩気とビター感しっかりめで、コク旨なその味がヤミツキになる
とはいえ、イカの風味がとにかくヤバイ域に達しているので、烏賊煮干愛耐性の無い人にはかなりのクセに感じるだろう。
これに耐えられるなら烏賊煮干マニアの素質は十分だ。
麺にこれでもかと絡みつく、まるてイカスミパスタのごとく真っ黒な烏賊煮干エキス。
烏賊のヤバい香りが鼻腔を突き抜け、苦味とコク旨な風味が口いっぱいに広がる。
その後にやってくるのは山椒の爽やかな風味。
これがまた絶妙なアクセント。
そのままではあまりの濃厚さに撃沈(マニアは美味さに撃沈)しそうになりかねないが、この山椒の風味があることで紙一重のところで堪えさせてくれる。
烏賊和え玉+塩辛
そして烏賊煮干の〆といったらこれは外せない。
烏賊和え玉だ。
しかも今回はさらに追加の塩辛トッピング。
烏賊和え玉 250円
塩辛トッピング +50円
もうマニアでも衝撃を受けるほどのその香り。
塩辛自体も、通常のものよりも色味が濃くて香りも強い。
まずはまぜまぜしてそのままでいただく。
香りは衝撃的だが、その味は濃厚なコク感があって美味い。
塩辛全然アリじゃないか。
残ったスープに浸せばほろにがさも相まってより一層深みが増して美味い。
お好みで煮干し酢を、ということだったがおすすめではないという。
そういわれると試してみたくなるのが人間の性。
なるほど納得。
もう完全によっちゃんイカとしか思えなくなってしまった。
そんなこんなで烏賊煮干フルコースごちそうさまでした。
最後に
そんなわけで、めんや天夢の烏賊の日フルコースを食べてみた。
あっさりすっきりで初心者向けな「烏賊ちん」、重度烏賊煮干マニア向けな「烏賊煮干らーめん」どちらも特徴的でクセになる一杯だった。
烏賊和え玉に塩辛追加もどうかなと思ったが、さすがは発酵食品である。
その強烈なコクと旨味が絶妙にマッチして美味かった。
昼は大食いできるけど、夜は少食にも関わらずこんだけ食べられてしまったのは、やはり烏賊煮干だからこそ。
次回の烏賊の日も楽しみだ。
お店詳細