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とんかつ政ちゃんのタレかつ丼。新潟B級グルメのタレかつ丼の人気店

新潟B級グルメのタレかつ丼を知っているだろうか?

かつ丼といえば、玉子でとじたもの、ソースかつ丼などが有名だが、ここ新潟市では揚げたてのかつを甘辛いタレにくぐらせたものをご飯の上に乗せたタレかつ丼が人気だ。
昭和初期に誕生した「とんかつ太郎」を発祥とするタレかつ丼は、かつ丼=タレかつ丼を意味するほどに新潟で愛され続けてきた。

今回は新潟県民に愛されるタレかつ丼のお店のひとつ、とんかつ政ちゃんに行ってみた。

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新潟B級グルメ タレかつ丼とは?

昭和初期、現在の新潟市西堀はかつてお堀のある街並みだった。
そのお堀のほとりには色々な屋台が並び、そのうちのひとつであったのがとんかつ太郎の創業者である故小松道太郎氏の引く屋台だった。

そこで提供されていたのが、タレかつ丼のルーツとなった卵でとじないカツ丼。

新潟では卵でとじないかつ丼=かつ丼が当然のものとして認識されていた。
昭和60年以降になると、全国的に新潟のかつ丼が紹介されるようになったが、卵でとじたもの=かつ丼、玉子でとじないの=ソースかつ丼という認識がされていたことから、新潟の独自の進化を遂げたかつ丼でありながも、ソースかつ丼として認識されしまっていたという。

そこで誕生したのが、20年ほど前にとんかつ政ちゃんの創業者が考案した「タレかつ丼」という名称。
その甲斐もあり、現在は醤油タレのかつ丼、タレかつ丼として、またB級グルメブームも手伝った広く認知されるようになった。

 

とんかつ政ちゃん 沼垂本店

今回訪問したのは、新潟市を中心に店舗展開をする、新潟市沼垂(ぬったり)に本店をおくとんかつ政(まさ)ちゃん。
タレかつの元祖であるとんかつ太郎で修行を積んだのちに独立し、昭和40年に新潟市沼垂にとんかつ政ちゃん1号店である沼垂本店をオープンさせたのが創業者である高橋正光氏。

ここがその1号店であるとんかつ政ちゃん沼垂本店。

訪問したのは13時半だったが、店舗前の駐車場は満車状態(左隣の建物内にも駐車可能)という人気っぷり。

入ってすぐの風防室に待ち席が3つ、なにやら年越しオードブルやお土産の販売も行っているようだ。

訪問したのは新潟旅の初日だったので買わなかったが、タレかつ盛りとかおみやげに面白そうだ。

店内に入ってすぐに待ち客用の席が用意され、その正面にレジがある。

そこには弁当サンプルが展示されていることが、弁当の販売も行っていることがわかる。
和なテイストの落ち着いた店内、店内は右手に厨房とその前にL字のカウンター席が13席ほど。

奥に小上がり2卓と左手側にテーブル席が6卓ほどあり、そのすべてが埋まっている。
ちょうどよく帰る客と入れ替わるように数分でカウンター席へと案内される。

 

とんかつ政ちゃんのメニュー

さっそくメニューをチェック。

いきなりのにいがたうんめもん三昧セットなる、新潟郷土グルメがセットになった気になるメニューを発見してしまう。
なんと魅力的な一品だろう、思わず当初の目的からブレそうになる。

タレかつ丼は、ノーマルとヒレかつの2種類あり、それぞれがミニから特撰まで4種類。
通常は国内産高級豚を使用しているが、リーズナブルなUS仕様のヒレかつもあるのもうれしい。

定食系のなかなか充実している。
タレかつ丼のお店の作る本格カレーもとても気になる。

サラダや一品ものも結構多い。

お持ち帰りメニューも弁当屋か、と思うほどの充実っぷり。

 

特撰ひれかつ丼食べてみた

やはりここに来たらタレかつ丼を堪能しないと始まらないだろう。
そんなわけで今回のチョイスは、特製ひれかつ丼(1,900円)。

オシャレ女子がベレー帽を斜めにかぶるかのようにフタが乗せられている。

もうこの段階でわかるやっちまった感。笑

どんぶりのフチより上に達する山盛りご飯に大ぶりなタレかつが3枚。

同行したマインの注文したミニかつ丼(700円)と比べるとわかるその違い。

特撰がめちゃくちや大きいように思えるが、主食がお酒なマインだからこそこれで足りるだけであって、ミニかつ丼は一般的な成人男性ではまったく足りないと思う。

見ての通り、とんかつをタレにくぐらせたものをご飯の上に乗せただけのシンプルなもの。
そこにはソースかつ丼のようにキャベツが添えられているわけでもなければ、セットでキャベツの千切りが付いてくるわけでもない。
かつ丼に味噌汁、漬物だけ。

さっそくカツからいただこう。

国内産高級豚のかつと謳うだけあって、肉はとても柔らかくクセもなく食べやすい。
秘伝のタレは、野菜や豚ガラスープに本醸造醤油と上白糖を合わせたもので、創業以来毎日継ぎ足してきたものを使用。
くぐらせる度にかつの肉汁や揚げ油が染み込み熟成された旨味をかもしだす。

サクサク感の残る衣は細引きのパン粉を使用した薄めなもので、醤油の風味の効いた甘辛ダレなのでクドさもなくコクがあって飽きのこない味だ。
米どころ新潟の美味いご飯がさらにその食欲を増幅させ、タレを吸ったご飯もたまらない。

特撰なのにタレかつ3枚とかご飯が大盛りなだけ?と思うかもしれない。
そんなわきゃない。
食べ進めるうちにご飯の中から何かが姿をあらわす。

なんとこれ2段盛りになっていて、2枚のタレかつが隠れている。

ご飯の間で蒸されたタレかつは衣しっとりでまた違った食感を楽しめる。

若干ぎゅっされているので想像以上にご飯の質量は多めで食べごたえは抜群。
沼垂の味噌と天然出汁の効いた味噌汁もなかなか美味い。

なるほどソースかつと一括りにされることに納得できないのも当然だな。
第三のかつ丼、タレかつ丼堪能した。

 

最後に

新潟で独自の発展を遂げたかつ丼ことタレかつ丼。

継ぎ足し続け、これまでの歳月が仕上げた熟成された旨味あるタレだからこそできた味。
こればかりは他のお店で食べるというわけにはいかない。

まさに新潟が誇るB級グルメの一角を担うにふさわしい一品。

新潟に来ることがあったら是非タレかつ丼を食べてみてほしい。

 

とんかつ政ちゃん 沼垂本店
住所 新潟県新潟市中央区沼垂東5-12-1
TEL 025-245-2994
営業時間 11:00~15:00/17:00~21:00
定休日 無休

たいちょー

栃木で活動する雑記ブロガー。 栃木県の観光に役立つグルメやスポット情報を中心に紹介 | 栃木のグルメ・観光情報の発信(たまに他県も)/気になったことを自由にダラダラ綴ります | 社畜ゆえ多忙になるとメシネタ過多になります。




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