栃木県佐野市にある手打ち佐野らーめん 麺屋ブラス。
秋田のしょっつるをスープに使用したラーメンの味わえる、唯一無二の佐野ラーメン店。
まさに秋田と佐野が融合した一杯。
魚の旨味を感じさせる佐野ラーメン、そんな一杯を味わうべく麺屋ブラスに行ってみた。
手打ち佐野らーめん 麺屋ブラス
今回訪問したのは栃木県佐野市堀米町、東武佐野線 堀米駅より徒歩5分にある手打ち佐野らーめん 麺屋ブラス。
佐野ラーメン店では唯一無二の、秋田県名産の魚醤『しょっつる』をはじめ、秋田の食材を使用したラーメンが味わえる。
しょっつるとは
しょっつるとは、日本三大魚醤に数えられる秋田県伝統の調味料。
その語源は塩汁がなまったもの。
伝統的にはハタハタを塩漬けにして、樽の中で数年熟成させることで生まれる汁の事を言う。
熟成発酵させた魚由来の旨味感じる発酵調味料。
江戸時代に生まれた「しょっつる」、かなり塩辛く当時は高価な醤油の代用品として使用されていた。
メイン通りから少し外れた場所に建つ白い外観のお店。
ここが今回の目的地だ。
2021年12月4日創業のこのお店、秋田県出身の菅原夫妻が営むお店。
塩ラーメンを売りとするラーメン店のあった場所に居抜きにてオープン。
店主は佐野らーめん予備校出身で、異業種からの独立開業という経歴を持つ。
店名の由来は奥さんと出会ったきっかけがブラスバンド部だったことから命名。
入り口横にはそれを象徴させるようなイラストが描かれている。
偶然テレビで佐野ラーメン店の後継者不足を知り、ラーメン好きだった店主のラーメン作りに関わりたいという想いは強くなる。
佐野市で佐野ラーメンを食べ歩き、その奥深さを知り、より一層想いが高まる。
お店を出す際には、奥さんと一緒にという想いがあった店主、その想いを伝えると承諾。
ついには家族で佐野市に移住、ラーメン店のオープンへと至る。
当初は後継者として後を継ぐことを目標としていたが、秋田と佐野を融合させる唯一無二のオリジナルラーメンを提供するお店となった。
佐野の老舗「日光軒※2022年5月8日より長期休業」仕込のノウハウをベースに作られるオリジナルラーメンは、秋田ソウルを感じさせる一杯に仕上がっている。
麺屋ブラスへのアクセス
アクセス詳細
住所 栃木県佐野市堀米町1066-7
車 東北道「佐野藤岡インター」より5.7km(16分)
電車 東武佐野線 堀米駅「東口」より350m
駐車場 3台/第2駐車場5台
駐車場は店舗前に3台ほど、斜向かいの敷地の一部に5台分の駐車スペース(店名プレートあり)あり。
麺屋ブラスの店内
店内入ると外観同様に白を基調とした明るい店内。
すぐに右手にウェイティングボード。
譜面台というところがまたそれっぽくていいじゃないか。
正面にレジカウンター。
右手に厨房があり、その手前にカウンター席が2席。
左手小上がりに4人掛けの座卓が2卓、奥にも4人掛けの座卓が2卓。
卓上調味料は、醤油・酢・ラー油・胡椒。
麺屋ブラスのメニュー
麺屋ブラスのメニューはこんな感じ。
※2023年12月12日時点
昼時限定のブランチはラーメンとご飯物のセットで、さらに烏龍茶か水餃子(2個)のどちらかを選べるので色々食べたい人おすすめ。
利用手順
- 満席時はウェイティングボードに名前・人数を記入して外で待機
・車で待機する場合は電話番号も記入 - 案内された席に座る
・水はセルフサービース - 席にて注文
・お好みで「ゆず果汁※別皿」もオーダー - 食後はレジにて精算
麺屋ブラス行ってみた
訪問したのは2023年12月12日の昼時。
先客6組9名満席、後客1名。
運良くすぐに席が空き3分ほどで店内へ。
さっそく口頭にてオーダー。
ブランチ
今回利用したのはブランチ。
潮らーめんのあいがけ丼、水餃子をチョイス。
潮らーめん
潮らーめんは、透明度のあるスープに香味油がきらめく。
海藻類がトッピングされているのが特徴的で、ほのかに磯の香り感じる海を感じさせる一杯。
トッピングはバラチャーシュー2枚、ネギ、メンマ、ワカメ、真っ赤なふのり。
まずはスープからひとくち。
口に含むと磯の香りが鼻腔を抜ける。
しょっつるの旨味とコク、塩味きいたあっさりとした口当たりで、後からほんのり甘い余韻を感じる奥深い味わい。
香味油のクセがなく優しい風味、ゴマの芳ばしいアクセントが旨味を引き立てる。
麺は毎朝打ち立ての青竹手打ち麺。
もっちりとした噛み応えで、ツルリと喉越し感も良い。
スープとの相性も良く、絡み加減もよいので一体感抜群だ。
わかめと一緒に味わうと、そのあふれる磯感にしょっつるの風味も引き立つ。
今度はバラチャーシューを食べてみよう。
口に含むとホロリとほぐれ、脂はとろりと溶けるよう。
飲むように食える。
野性的なクセが控えめなので、塩系でも風味が際立たたないのもいい。
今度はここに追加の「ゆず果汁」を加えてみる。
口に含むと柑橘系の爽やかな香りが突き抜ける。
程よい酸味のアクセントが劇的な味変をもたらす。
ゆずの風味に刺激され、しょっつるの風味が一段と引き立つ。
ゆず果汁を加えるほどにしょっつる感が引き立ってくるので自分好みの絶妙なブレンドを探すのも面白い。
水餃子
今度は水餃子を味わってみよう。
サイズは一口餃子的なこぶりなもの。
まずは醤油を垂らして。
皮はもちとろ食感で、餡は肉感のある弾力感じる噛み応え。
ゆず果汁をかけると、優しい味わいで無限に食べていられる。
あいがけ丼
今度はあいがけ丼。
チャーシュー丼とカレーが一度に味わえる色々食べたい派には最適な一品。
まずはチューシュー丼を味わう。
炙りの入ったチャーシュー芳ばしく、身はホロリと脂はとろり。
味付けも絶妙で、ご飯がすすむ塩加減だ。
今度はカレー。
ラーメンスープをベースにした、ラーメン屋さんのカレー。
ほどよいとろみ加減のルーは、スープのダシがしっかり感じられ、スパイスも強すぎない。
甘めなので老若男女問わず好まれそう。
今度はチャーシューとカレーを合わせてみる。
肉の旨味がブーストされると、食べごたえ感もマシマシに。
このカレー必食といって間違いない。
残ったスープにゆず果汁を全投入し、しょっつる感を全面に感じつつ完飲ごちそうさま。
最後に
栃木県佐野市にある麺屋ブラスに行ってみた。
秋田と佐野の融合した佐野ラーメンが味わえる唯一無二のお店。
しょっつるの風味が絶妙な魚介の風味を醸し出し、濃厚な旨味とコクかありつつもあっさりとした味わいを演出。
無料のゆず果汁を加えると風味がガラリと変わって面白い。
チャーシュー丼も旨いが、カレーもお蕎麦屋さんのカレーならぬラーメン屋さんのカレー然としていて旨い。
あいがけ丼は外せないだろう。
水餃子という選択もおもしろい。
いつもと違う佐野ラーメンを味わいたい人もそうじゃない人も一度その味をあじわってみては?