【栃木小山】ドライブイン扶桑(ふそう)。食べられるのはこだわりの4品だけ!!昭和レトロな懐かしさ漂う大衆食堂

栃木県小山市にある「ドライブイン扶桑(ふそう)」。

かつてはあちらこちらに存在したドライブイン、今ではドライブインといえば車で乗り入れてテイクアウトするお店といったイメージがほとんどだろう。

昭和の高度成長期、トラック輸送の普及にともない広まったドライブインと総称される大衆食堂。
濃いめの味とがっつり大盛りメシがトラックドライバーなどに好まれ、昼時にはトラックが沢山停まり、夜にはメシを食って酒を飲んで駐車場で睡眠をとるなんて光景は日常茶飯事だった。

コンビニなどの普及より、そんな古き良き時代も終わり、今や数を減らしつつあるドライブイン。
小山市の片隅に昔ながらの姿を残す、愛すべドライブイン、それが「ドライブイン扶桑」

ドライブイン扶桑

今回訪問したのは栃木県小山市、思川のほとりにあるドライブイン扶桑。

1970年創業より50余年の歴史を持つ、地元民やドライバー達に愛される大衆食堂。
メニューは4種類のみ、17時以降になればカラオケも歌えるという一風変わったお店。

広大な駐車場にポツンと建つスプライトとコカ・コーラが目印のお店、店名は色褪せ年季を感じさせる。

かつては夫婦で切り持っていたお店だが、20年ほど前より女将さんが一人で料理を作る。
現在は昼時には3名体制のようだ。
当時はメニューも30種類のを超える数があったというが、現在は4種類の固定メニューとなっている。

数年前の小山市の台風の影響により1mの浸水被害を受け閉店も危ぶまれたが、常連客やボランティアの手によりわずか2か月で再開。
その時の恩返しも込めて生まれた、名物「野菜たっぷのタンメン」はなんと野菜の総量が1kgもあるというボリューム満点なメニュー。
ちなみにその野菜は農家である娘さんが収穫した野菜を使用しているという。

アクセス

お店の前にはとても広い砂利の敷地があるので、相当の台数が駐車可能。

店内

昔ながらの大衆食堂といった雰囲気漂う店内。

壁にはテレビ出演時の映像を印刷したものが沢山掲示されている。
その中央には手書きのメニュー。

店内入ると正面にテーブル席が8席、その奥に厨房。
さらに左手は座敷になっていて座卓が7卓ほどあり、角にはカラオケステージが設置されている。

備え付けは割り箸のみで、調味料は注文と一緒に持ってくるスタイル。

ドライブイン扶桑のメニュー

ドライブイン扶桑のメニューはこんな感じ。

焼肉定食食べてみた

やってきたのは日曜の12時半頃。
先客は2組4名、後客4名。

平日と違ってドライバーなどの来店が少ないのだろう、店内は比較的ゆったりめだ。

さてドライブイン扶桑の名物といえば『タンメン』といきたいところだが、今回はご飯な気分だったのでもうひとつの名物『焼肉定食』をチョイス。

焼肉にご飯、みそ汁、冷奴、漬物が付いている。

焼肉は注文を受けてからブロックの肉を手切りして炒めるという。
ざく切りされたたっぷりのキャベツの上に、焼いた豚ロースとたっぷりのおろし玉ねぎ、さらに秘伝のソースをたっぷりかけたものだ。

もう見るからにボリューム満点。

豚肉は肉厚で噛み応えがしっかりありつつも、柔らかさも兼ね備えているので苦もなく噛み切ることができる。

とろみのあるタレは玉ねぎなどの甘みも手伝って甘辛な味わい。

生姜などの香味野菜などの風味もきいたコク感が後を引く。
さらにたっぷりのキャベツを一緒に食べると絶妙に旨い。

濃い目なタレなのでキャベツでちょうど良く中和され食べやすさが増す。
ザクザクとしたキャベツの食感も心地よい。
この焼肉には必須といってもいいだろう。

味噌汁を飲んでみよう。
器は一般的な食堂の味噌汁よりひと回り大きめでたっぷり。

具材は白菜にワカメ、細かくカットされた油揚げ。
クタクタの白菜がたまらなく、程よい塩加減で旨い。

豆腐もちょっとした一品メニュー的、お新香もたっぷりで箸休めに良さそう。

なかなかのボリューム抜群で満足感ある一品だった。
ごちそうさま。

最後に

栃木県小山市にある昭和レトロなドライブイン扶桑。

独特な風味の焼肉、たっぷりのキャベツがクセになる。
とにかく食べ応えが抜群で、普通盛りだったのに腹一杯になってしまった。
でも完食に自信がない人も安心してほしい、みそ汁やキャベツの量は調整することが可能。

今や貴重なドライブイン食堂。
これからも末永く続いてほしいものだ。