栃木県栃木市大平町、どこにでもあるような田舎町の小さなコミュニティセンター「プラッツおおひら」。
その一角に店を構えるRestaurant PorcoRosso(ポルコロッソ)。
田舎のイタリア料理店と侮るなかれ、多種多様なイタリアンから冬にはジビエ料理を楽しむことのできる本格派。
わかっていて来ないと絶対に見つけられない隠れ家的なお店。
栃木市といえば中心街ばかりに目がいきがちだけど、実はちょっと離れた大平町にはいづれ名店と呼ばれるであろう(すでに呼ばれている)お店がいくつも存在する。
今回訪問したのはそんなお店のひとつRestaurant PorcoRosso(ポルコロッソ)。
Restaurant PorcoRosso(ポルコロッソ)
栃木県大平町富田にある「Restaurant PorcoRosso(ポルコロッソ)」。
東武日光線 新大平下駅「東口」から歩いて30秒のところにある小さなコミュニティセンター「プラッツおおひら」、その一角に店を構えるイタリア料理店。
ピザなど気軽なメニューから、本格イタリアンなど多種多様なメニューが揃い、冬になればジビエ料理も提供される。
料理に合わせるワインも豊富にそろい、最適な一杯を味わうことができる。
コミュニティセンター内という立地ゆえに、ここを目的として来ない限りはまず気づくことはない隠れ家中の隠れ家。
ピザからジビエまで幅広いメニューが揃う
ご夫婦で営む小さなフレンチレストランで、オープンしたのは2015年8月2日。
前職は栃木県小山市にある人気ハンバーガー店「クロコダイルダイナー」で腕を振るっていたという経歴を持つ店主が、独立しオープンさせたのがこのお店。
-
ポルコロッソ。栃木市大平町でジビエ料理とワインが堪能できるレストラン
続きを見る
店主自ら仕入れたこだわりの食材で作る肉料理、そしてその料理に最適なワインを提供するこだわりお店。
そう聞くと敷居の高いお店に思いがちだが、ファミリー層も気軽に訪問できるアットホームなレストランになっている。
ピザなどファミリー層も気軽に利用できるメニューもあれば、ジビエ料理(季節限定)から本格イタリアンまで幅広いメニューが揃う。
単品メニューだけでなく、もちろんコースメニューもあるのでシチュエーションに合わせてチョイスできる。
最新メニュー(2023年6月7日時点)
お店詳細
気軽に本格イタリアンを堪能する
今回山﨑さんとともに訪問したのは栃木県栃木市大平町、「プラッツおおひら」内にある「Restaurant PorcoRosso(ポルコロッソ)」。
店内正面にはおひとり様でも気軽に利用しやすいカウンター席、その奥に見えるは厨房。
左手の手前、窓際にはファミリー層が気軽に利用しやすい小上がり座卓席。
左手奥には、2卓のテーブル席が設置され、カーテンで区切られプライベート空間が演出されている。
デートなどでも気兼ねなく利用できる。
テーブル席は先に埋まってしまうかもしれないので、あらかじめ予約をしての訪問ならば間違いない。
左手一番奥のテーブル席、プライベート感最高ランクの席だ。
シャンディーガフ
食前酒はカクテルメニューから『シャンディーガフ』。
ビールをジンジャーエールで割ったもの。
口に含むと泡が弾け、ジンジャーエールの香りがいっきに広がる。
ジンジャーエールの甘味にピリッと刺激的なアクセントがきいていて、その風味がビールの苦みを和らげてくれるのでビールが苦手でも全然飲める。
何よりこの泡がまた旨い。
クリーミーな口当たりと、濃厚な甘味とジンジャーの香りがクセになる。
女性に人気で、山﨑さんも好きだという。
金目鯛のカルパッチョ
一品目に選んだのは金目鯛のカルパッチョ。
あぶりの入った皮目香ばしく、口に含むと芳ばしく豊かなかおりが鼻腔をくすぐる。
白ワインビネガーの酸味に程よい塩味、それらをオリーブオイルがしっかり具材に絡ませる。
爽やかなレモンにパセリの風味もよいアクセントにきいている。
心地よい弾力のある噛み応えで、噛むほどに旨味が広がる。
人参ラペの甘味が金目鯛の旨味を引き立てる。
ランプレドット
ランプレドットは、いわゆるフィレンツェ風のモツ煮込み。
イタリアのフィレンツェ発祥の伝統料理で、牛の第4の胃袋「ギアラ」をメインに、ニンジンや玉ねぎ、セロリなど香味野菜を塩コショウで味付けして煮込んだもの。
フレッシュパセリが添えられている。
バゲットに添えていただく。
モツはしっかり煮込まれてトロリと柔らかで、口の中で溶けるよう。
香味野菜や牛の旨味が溶け出した、濃厚な旨味のスープをバゲットが吸収する。
パリッと香ばしいバゲット、これがまた旨い。
口に含むと小麦香り、ランプレドットと絶妙な一体感を醸し出す。
思わずバゲットおかわりしてしまったほどに。
豚ヒレ肉のスカロッピーネ
メイン料理から豚ヒレ肉のスカロッピーネ。
叩いて繊維を壊した豚ヒレ肉を焼き、オリーブオイルやバターにレモンの酸味とパセリの風味をきかせたソースを絡めたもの。
しめじにえのき、エリンギなどキノコもたっぷり。
乳化したソース濃厚で、バターのコクとレモンの酸味が絶妙にマッチ。
キノコの旨味もしっかり溶け出している。
豚ヒレ肉はとても柔らかでホロホロとした口当たり。
噛むほどに肉の旨味があふれ、ソースと合わさるその味にお酒もすすむ。
ジビッポ
メイン料理に合わせるのは、イタリア・シチリア産の『ジビッポ』。
クラトロ・アリーニ ジビッボの2019年もの。
別名『マスカット・オブ・アレクサンドリア』と呼ばれ、日本のシャインマスカットに類似したぶどうを使用している。
シチリアの太陽を感じさせるような、クリアな黄金色をした白ワイン。
マスカットの芳醇な甘い香り感じる。
口に含むと甘い香りが鼻腔を突き抜ける。
そんな甘い香りとは裏腹に、非常に力強いキレのある辛みがきいている。
後半に重厚な刺激がくるも、微発泡な口当たりが爽やかな味わい。
ナポリターナ
ポルコ・ロッソといえばピッツァも名物のひとつ。
トマト系から選んだのは、これぞイタリア・ナポリの伝統『ナポリターナ』。
ニンニクにアンチョビ、オレガノのピッツァ。
生地は薄めでもっちり、耳はパリッと香ばしい。
アンチョビの旨味をニンニクが引き立て、とろりと溶けるチーズのシズル感たるや。
オレガノの芳醇な香りが鼻腔を抜け、ほろにがなアクセントがトマト酸味とほんのり甘い口当たりに絶妙にマッチ。
アンチョビの絶妙な塩気とニンニクの風味が後を引く。
シンプルゆえに奥深い。
ゴルゴンゾーラパスタ
ポルコロッソといえば、パスタも秀逸。
今回選択したのはメニューにないゴルゴンゾーラパスタ(ショート)。
ペンネにたっぷり絡むゴルゴンゾーラ。
仕上げにパルメザンチーズと黒胡椒が振りかけられている。
モッチリとしてプリッとした噛み応えのペンネ、そこに絡むたっぷりのゴルゴンゾーラチーズ。
コク深く独特の香りに黒胡椒のスパイス感が絶妙にマッチ。
ソースの絡みが抜群なので、しっかりソースも味わいたいときにはショートパスタがおすすめ。
最後に
栃木県栃木市大平町、田舎のローカル駅新栃木駅のすぐ近くにある「プラッツおおひら」内に店を構えるRestaurant PorcoRosso(ポルコロッソ)。
隠れた名店はここにある。
本格的なイタリアンから家族連れにもおすすめのピッツァなど、狩りの季節になればジビエ料理も味わうことができる。
本格派だけどアットホームで利用しやすいお店。
栃木駅からも電車で5分と近いので、蔵の街とちぎ観光ついでのランチやディナーにも利用しやすい。
是非選択肢のひとつに加えてみてはいかがだろうか?