今、海洋プラスチックごみが問題になっている。
全世界で年間の3億トンものプラスチックが生産されている。
容器や包装、レジ袋など使い捨てのプラスチック製品は毎日消費され、それらのプラスチックゴミが年間およそ800万トンが海に流れ込んでいるという。
自然に還ることのないプラスチックは川を渡り、海流に乗って世界中へとその汚染を広げる。
細かなプラスチック粒子、マイクロプラスチックが生態系に影響を及ぼす危険性も指摘され、それらを食べた魚を我々が食べていると思うとぞっとする。
生活を便利にしてきたプラスチックはその便利さと引き換えに資源の消費、地球温暖化、海洋汚染などを引き起こす。
この流れを止めるべく、脱プラスチックの気運が全世界的に広まっている。
そんな中、ついにコンビニ業界が動きだした。
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セブンイレブンがおにぎりの包装を植物性プラスチックに
世界的にプラスチック製のストローが注目されているが、コンビニといえば弁当から包装、レジ袋などさまざまなプラスチック製品をもっとも多く消費する業界のひとつだ。
そんなコンビニエンスストア大手のセブンイレブンがついに2019年6月24、すべてのおにぎりの包装を植物由来のバイオマスプラスチック配合の素材にすることを明らかにした。
しかもそれによって増える負担を販売価格に転嫁せず据え置くという英断。
毎日1000万個を超える数が販売されているというコンビニおにぎり、その最大手がおにぎりの包装を植物性プラスチックに変えるというのは絶大な効果を生むはず。
そしてセブンイレブンジャパンによれば、2030年には完全にプラスチック製品の使用を廃止予定だという。
またファミレス各社でもプラ製のストローの使用を順次やめる動きも出てきている。
レジ袋の有料化待ったなし
日本人が最も消費しているといってもいいのが、コンビニやスーパーなどのレジ袋。
買い物袋の代わりとしてだけでなく、いろいろな流用方法があり便利だが、経済産業省によれば2020年の4月にもレジ袋を有料化する方針だという。
それに先駆けて、コンビニ大手のミニストップでは6月24日より一部店舗でレジ袋の無料配布を中止する実験を始めたという。、
買い物袋の使用を呼びかけるとともに、レジ袋が必要な場合は1枚3円にて提供するという。
これには原料の一部をサトウキビにすることにより、プラスチックの消費を減らすとともに提供数自体が減ることを期待したものだ。
その他のコンビニ大手でも軽量化やサトウキビを使用するなどして消費の半減を目指しているが、これは脱プラスチックとは言えない。
コストのかかる植物由来のレジ袋にするなどによるコストは消費者が負担することになるのは考えるまでもない。
マイバッグを持とう
これからは環境への負担を軽減する意味でもマイバッグの需要が高まるのは間違いない。
最近はマイバック運動も盛んで、再利用可能なマイバッグを使用することで一人一人が身近に行える環境保護運動のひとつだ。
マイバッグはいくつかの種類がある。
・レジ袋タイプ
長所:汚れや水に強く、コンパクトに折りたためるので携帯しやすい。
短所:ナイロンやポリエステル製のため重さで伸びたり破れてしまう場合がある。もちろん自然に優しくない。
・トートバッグタイプ
長所:丈夫で大容量なものが多く、肩掛けできるので持ち運びも楽。オシャレ度も高い。
短所:生地によっては水濡れするとシミなどで汚くなりやすいので注意が必要。
・レジカゴタイプ
長所:レジカゴにかぶせて使えるので、会計の時にそのまま詰めてもらえて手間が省ける。保冷効果のあるタイプが多い。
短所:かさばる
ジュートマイバッグ
ナチュラル素材で生活感が無くどんな服装とも違和感が無いジュートマイバッグ
ジュートは熱帯や亜熱帯地方に育つツナソの菊から採取した繊維。
一般的な木の5,、6倍の二酸化炭素吸収力があるので温暖化抑制の効果も期待できる。。
100日ほどで収穫でき、作成工程中にでる廃棄物は自然に還るし、もちろんバッグ自体も自然に還るので環境にとても優しい。
耐久性★★★★
携帯性★★★★
環境効果★★★★★
レジ袋型エコバッグ
ポリエステルなどを原料とするエコバッグ。
かさばらないので携帯性が良いのが特徴だが、使い方次第ではすぐに使い物にならないうえにゴミ問題の原因となる。
コンビニで何度もレジ袋をもらうことを考えれば、ある程度はゴミ問題を軽減できるかもしれない。
なにより安価だ。
耐久性★★
携帯性★★★★★
環境効果★★
レジカゴバッグ
レジカゴにすっぽり収まるタイプで、保冷効果のあるタイプが多い。
そのままレジカゴに引っ掛けて精算時に入れてしまえばカゴから外すだけでいいので簡単楽ちん。
難点は携帯性の悪さだが、オシャレなタイプもあるので使い方次第。
耐久性★★★★★
携帯性★★★
環境効果★★★
マイバッグ選ぶ時には、どんなものに使用するのか、どれくらいの重さまで耐えられる必要があるか、保冷効果は必要なのか、また持ち運びの便利さなど用途に合ったものを選ぶといいだろう。
最後に
これからは脱プラスチックが当たり前の世界がやってくるかもしれない。
植物由来のプラスチックやプラスチックゴミからエタノールを生み出す技術なども確立されつつあるが、やはり一番身近なところで効果的なのはみんながマイバッグを持ちゴミ袋を使わなくなること。
意識の高い人はマイボトルで飲み物を用意することでさらなる脱プラスチックを目指すことができる。
まずは無理をせず、自分にもできる方法から始めてみてはどうだろう?