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【栃木県日光市】奥鬼怒温泉加仁湯。関東最後の秘湯で温泉グルメを堪能

栃木県北部には温泉地が多く、秘湯と呼ばれる場所もいくつもある。
そんな中のひとつが鬼怒川温泉が有名な鬼怒川の源流近く、日光国立公園内に存在する奥鬼怒温泉郷。

美人若女将のいる宿として有名な加仁湯。
泉質の異なる5本の源泉からなる源泉かけ流し温泉が楽しめる、美人の湯としても知られる人気の秘湯。

今回宿泊したのはそんな秘境温泉宿 加仁湯だ。

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加仁湯行ってみた

ここが今回宿泊した奥鬼怒温泉郷 加仁湯。

人里から隔絶された山中にあるまさに秘境といってもいい場所。
1934年に前身となる蟹湯は山の男たちに愛され、加仁湯となった今でも根強いファンの多い宿。

独特の雰囲気というか風格を感じる。
鉄筋4階建ての本館・積善館、木族2階建てのあすなろ館の全48室からなる。

訪問したのは正月だったのもあって、冬真っ只中で降雪もかなりのもの。
ちなみに2019年正月の旅参加メンバーは山岡さん、マインの計3名。

入口右手には足湯もあり、鬼怒川を眺めながら足湯を楽しめるようだ。

※この時期利用できない

入り口を入ると正面通路右手奥側に受付カウンター。

入口右手には売店とその奥側にはウッドカウンターがある。

チェックインは12時半からなので、ここで一旦待機することになる。
昼食も可能なので、カウンターで注文してここで昼食を食べてもいい。

コーヒーやビール、アイスなどもあるので休憩にも良さそう。
チェックイン時に昼飯も注文しておいたが、部屋に案内される時間に間に合わない場合は部屋まで持ってきてくれるらしい。

売店の品揃えが秘湯らしさにあふれている

売店て売られているものも、定番なお土産から秘湯ならではのものまで豊富に揃っている。

加仁湯トートなどのグッズやここでしか買えなそうなものも売っていて、なんだか購買意欲をそそられる。

    

 

囲炉裏のインパクトハンパない

入口から左手には囲炉裏の座敷がある。

なかなかインパクトのあるはく製や毛皮などが沢山並ぶ。

なんか囲炉裏で落ち着けなそうだな。笑

自販機コーナー

自販機コーナーは受付カウンター横の通路の先、トイレの隣の部屋にある。

値段設定は当然ながら高め。
自販機の台数多いので選び放題だ。笑

コインロッカーもあったが、たぶん日帰り利用の人用だろう。

館内マップ

館内マップぱこんな感じ。

どうやらフロントは本館の2階になるようだ。
食事は積善館の1階、温泉はあすなろ館周辺に集まっているらしい。

客室はこんな感じ

今回宿泊したのは、別館積善館の3階の部屋。

10畳ほどの部屋に2畳ほどの次の間付き。

リニューアルさせているのだろうか、ところどころに時代を感じさせるがキレイな部屋だ。

窓の外からは鬼怒川と雪景色を堪能できる。

正面に見える屏風岩は夜になるとライトアップされ幻想的。

設備・備品

部屋の設備や備品はこんな感じ。

冷蔵庫上にあるのはコンパクトなクローゼット。
浴衣はノーマルサイズしか入っていないが、部屋に案内する際に体形に合わせものを用意してくれた。

タオル、歯磨きセットなど、ユニットバスにはシャンプーなドライヤーなども完備。

唯一気になったのは、温泉に入った後のバスタオルなどをどこに下げておくか悩んだことぐらいだろうか。

お茶とお菓子で一休み

宿といえばまずはお茶にお菓子で一休み。
用意されていたのは郷土限定旨いもん焼。

さっそくお茶を啜りつつ、長旅で下がった血糖値と温泉での血糖値低下の対策に甘いお菓子で回復だ。

いわゆる日光の名物お土産の「きぬの清流」だ。
しっとり柔らかな薄い皮で餡を挟んだお菓子。

 

昼食を食べてみた

12時から13時には昼食を注文することができる。
メニューは天ぷらそば/うどん、山菜そば/うどん、カレーなどがあったが残念ながらカレーは売り切れだった。

通常はウッドカウンターで提供されるが、今回は部屋に運んできてくれた。

注文したのは天ぷらうどん(たぶん700円くらい)。

ダシつゆの香りがたまらない。

天ぷらは野菜たっぷりのかき揚げだ。

味的にはまぁ普通ではあるが、なにせバスの出発は10時15分で到着は12時過ぎだけあり昼食を食べる場所も時間もない。
ここで温かい昼メシを食べられるのは地味にうれしい。

天ぷらそばも美味そうだ。

 

加仁湯グルメを堪能

食事は夕食は18:00から、朝食は7:30から1階の大広間での提供になる。
地元で採れた山菜や川魚をメインとして提供される。
別注料理がここならではのメニューばかりなので、是非一度食べてみたい。
※あくまでも別注であり、別注メニューをメインに変更はできない

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夕食メニュー

宿泊時の夕食のメニューはこんな感じ。


※一部

岩魚の塩焼

いい塩加減で頭から尻尾までいける。
これでアルコールを飲まないという選択肢はまずないな。笑

ということで梅酒で乾杯。

日替り前菜。

刺し身と湯葉。

まろやかでコク旨な湯葉がたまらない。

舞茸と季節野菜天婦羅。

やっぱり舞茸は鉄板の美味さだ。
シャキシャキのレンコン、甘いさつまいもも美味い。

山菜グラタン。

山菜の入ったグラタンとか初めて食べたけど美味い。

日光ブランドひみつ豚の蒸籠。

ポン酢でいただく。
蒸してあるので程よく脂が落ちてあっさりな豚、野菜は甘味がきわだちホクホクで美味い。

美味いおかずと美味いご飯ってだけで最高だ。

きのこたっぷりのお吸い物も美味い。

〆はさっぱりしたデザートでごちそうさま。

 

別注料理はここでしか味わえない

やはり加仁湯で是非とも食べたいのは別注料理。
ちなみにメニューはこんな感じ。

まずは白ワインから。

ラベルが加仁湯のオリジナルブランド。
ちなみに中身は山形の高畠ワイナリー製。

ハーフボトルで1,000円のお品。

すっきりした酸味で飲みやすかった。
追加注文した天ぷらに合う。

 

鹿の刺身

別注1品目は鹿の刺身(1,575円)。

ニンニクと醤油でいただく。

まだ若干シャーベット状な部分もあるが、安全面を考えたら一度冷凍した方がいいというし旨味が流れ出さなくてちょうどいい。
鹿ルイベとでもいおうか、あっさりでクセもなく美味い。

これはワインがすすむ。

 

舞茸の天ぷら

夕食に出てくる舞茸の天ぷらでもいいか、やはりこれくらいのボリューム感が欲しい。
ということで2品目の別注料理は舞茸の天ぷら(1050円)。

塩でいただく。
衣はサクサク、中はふっくらでうまし。

食べごたえも抜群だ。

 

山椒魚の天ぷら

別注三品目は未知の領域へと突入。
山椒魚の天ぷら。

ちなみに天然記念物はオオサンショウウオな。

藻塩でいただく。
パッと見はワカサギっぽいが、サンショウウオだ。笑

濃密で身の締ったクセのないレバーを食べているような感じ。
まったくクセもなく、普通にただ美味い肉。

朝食

朝食がまた美味かった。
帰りがバス(乗り物酔い的な心配)じゃなければご飯5杯は余裕でおかわりいけた。
朝食メニューはこんな感じ。

比較的シンプルっぽく見えるがご飯がすすむ一品ばかりだ。

濃厚で美味い豆腐。

定番の納豆は全国納豆鑑評会で何度も優秀賞を受賞している平家納豆。

一粒一粒が食べごたえがあり、旨味濃厚でご飯が瞬殺。

岩魚の一夜干はその場で焼いて食べるというサプライズ。

ご飯も美味いし、味噌汁も美味い。
気づけばご飯3杯食べていた。笑

宿の朝食はご飯何杯でもいける法則が発動してしまった。

 

温泉

5つの源泉からなる温泉は、第一露天風呂(女性専用)、第二露天風呂(混浴)、第三露天風呂(混浴)、5つの湯からなる利き湯ロマンの湯、カモシカの湯(混浴)、貸切露天蒼穹(混浴)、内湯(男女別)と豊富にある。
そしてなにより一番の特徴であるのは混浴であること。
※銀製品は黒くなるので外しておこう
※湯の花で湯船が滑る場合があるので注意

露天風呂は混浴なので男女ともにバスタオルを巻いて利用することになる。
水着や湯あみ着の着用などはないので、混浴でないものを利用するといいだろう。

※基本的に早朝に誰もいないことを確認後に撮影(一部公式サイト画像利用)

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温泉への行き方

温泉は積善館とあすなろ館をつなぐ廊下の途中にある。

屋外に増設されたであろう廊下を歩くと途中の左手の扉の先が第二露天やカモシカの湯、温水プール、貸切風呂になっている。

扉の横に下駄箱があるので、ここでスリッパを脱いで進むのだろう。
なにせそこに置かれたスリッパが凍り付いてい貼り付いているほどの寒さだ。
やばすぎる。笑

廊下をまっすぐ進めはロマンの湯の入り口。

正面に「飲泉所」があり、左の扉が男湯、右が女湯になる。
とはいっても脱衣所があるだけで扉を開ければそこは混浴。

廊下をまっすぐあすなろ館に向かうと第一露天と第三混浴の入り口がある。

右が第三混浴、奥は女性専用の第一露天風呂。
混浴は抵抗があるという人はこちらを利用しよう。

内湯は積善館の1階にある。

ちなみに混浴ではない。
男性は公達の湯、女性は姫の湯を利用。

第一露天風呂

第一露天風呂は女性専用の露天風呂。

出典:加仁湯

当然だが利用はしていない。笑
画像を見る限り、第三露天風呂と構造は同じようだ。

第二露天風呂

第二露天風呂は混浴。
温水の流れる床を歩いて進むと下り階段になっている。
左にある建物が脱衣所、そのさらに左に貸切風呂、正面右手にカモシカの湯。

さらに左に進めば第二露天がある。

かなり良さそうだが、15時過ぎに入りに来た時点で脱衣所から歩くだけで足がもげるんじゃないかと思うほど冷たくて断念。
早朝は貸切状態だったのでチャレンジしようと思ったが寒くて辿り着けそうもなかった。

貸切露天蒼穹

脱衣所左奥に進むと3つ(いの湯、ろの湯、はの湯)の個室になった貸切露天風呂がある。

大人二人が入るとちょうどいいくらいのコンパクトな露天風呂。
せっかくなので利用したが、男二人で入るべき風呂ではなかった。笑

1組1回限りの利用が可能。
旅館到着後に利用時間を予約しておく必要がある。
予約時間付近になったらフロントで鍵受け取り、自分で鍵を開けて入る。
出る時には鍵を閉めてフロントに返す。

利用可能時間 13:00~21:00
料金 無料(50分)

カモシカの湯

脱衣所から右に進んだ左側、川沿いにある自然を感じられる露天風呂。

15時過ぎに入りに来た時は先客がいたので断念。
早朝はとてもじゃないがたどり着けない。

温水プール

脱衣所から右に進んだ一番奥にあるのが温水プール。

温水プールは唯一水着で入れる。
※夏のみ利用可能

第三露天風呂

第三露天風呂は混浴。

出典:加仁湯

脱衣所の出口付近から床が凍結していた。
風呂までの移動は若干の試練。

でもその先には混浴が・・・と思ったけど、入っているのは男性ばかりだった。笑
唯一早朝から先客がいた。

風呂は深めでじっくり浸かれる。
立地的にもここが一番落ち着いてゆっくり利用できそうだった。

利き湯ロマンの湯

利き湯ロマンの湯は5つの源泉を堪能できる混浴露天風呂。
その日の天気や季節など条件によって湯船の色が白や青白く変わり、黒や灰色などに見える日もあるという。

入口は別でも同じ場所に出る。

脱衣所からの移動距離は短いので早朝でも余裕。
それぞれが仕切りで区切られているので意外と落ち着いて入れる。

各風呂のサイズは大きくはないので、異性が入っているところに入るにかなり勇気がいる。
というより無理。笑

 

たけの湯

唯一の硫黄分を含まない透明な温泉。
炭酸水素イオンを多く含むため滑らかな肌触りで刺激も少なめ。

ガケの湯

2番目に溶存物質の多い源泉で、効能自体は黄金の湯とほぼ同様。

岩の湯

もっとも溶存物質が多く、泉温も高い。
炭酸水素イオンの比率は低めで食塩が主成分の温泉。

黄金の湯

適度な炭酸ガスおよび硫化水素を含む濁り湯。
殺菌作用が強く、皮膚病にも効果がある。

奥鬼怒4号

成分は黄金の湯と同じだが湯温は低め。

内湯


出典:加仁湯

石造りの内湯。
唯一洗い場のある温泉。

みんな混浴を利用するかと思いきや、意外と内湯利用の人が多かった。
まぁ外はめちゃくちゃ寒いし当然か。

日帰り温泉も可能

日帰り温泉の利用もできるので、ハイキングの帰りに寄るのも楽しそう。
※清掃のため1か所利用できない場合あり
※日帰りの送迎はしていない

営業時間 9:00~15:00
利用料金 大人800円/小学生500円

 

加仁湯へのアクセス

加仁湯は日光国立公園内にあるため一般車両でのアクセスはできない。
車や電車、バスを利用しても女夫渕駐車場が最終目的地となる。

車でのアクセス

車でアクセスの場合、東北自動車道経由で宇都宮インターより日光宇都宮道路へそこから国道121号線を川俣温泉方面へと向かうと終点の女夫渕駐車場へとたどり着く。
また金精峠や山王林道などからのアクセスも可能だが、12月上旬から4月末までは冬季閉鎖となっているので注意。
なお群馬県大清水方面からは入ることはできない。

女夫渕駐車場
住所 栃木県日光市川俣880

電車でのアクセス

電車でのアクセスは東武鬼怒川線を利用し、鬼怒川温泉駅で下車、そこから日光市営バスにて女夫渕(終点)行きを利用する。
バスチケットは駅構内にて購入、日光市営バス乗り場は駅から見て左手にある「1番バス停」から発着される。

日光市営バス発車時刻
鬼怒川温泉駅→女夫渕温泉バス停 7:30/10:15/13:25/15:50
女夫渕温泉バス停→鬼怒川温泉駅 7:45/9:50/12:45/15:25 

1月3日に訪問した時の道中はこんな感じ。

鬼怒川駅付近はそうでもなかったが、やはり奥に行くほどに雪深くなってくる。
約45分ほどで到着する「栗山ふる里物産センター」で5分ほどトイレ休憩が入る。

ここから更に道は険しくなる。

バスは黒部ダムの上を走ったり、

道中(バス左側の窓)に見える「蛇王の滝」で減速して撮影チャンスがあったり

ちょっとした観光気分は一転、ガチでとんでもない道のりが続く。

もしこのシーズンにマイカーで訪問するつもりなら十分注意が必要。

10時15分に鬼怒川温泉駅を出発し、12時6分に女夫渕駐車場に到着。

がっつり雪が積もってる。
車で来た場合はここに帰りまで駐車することになる。

女夫渕駐車場から加仁湯まで

ハイキングシーズンな4.5kmのハイキングコースを1時間20分ほどかけて歩くのもいい。
そうでない人は送迎バスを利用することになる。

送迎バスは1日に3便ある。
女夫渕発 12:00/15:00/17:30(折り返し運行の便も利用可能)
加仁湯発 9:00/11:20※出発10分前にはフロント集合
※女夫渕発は路線バスの到着を待って出発する

20分ほどで加仁湯に到着するが、その道中も圧雪で悪路なうえに積雪もハンパない。

※画像は帰り道

これで1時間とかの距離だったら間違いなく乗り物酔いしてたな。
さすがは秘湯と呼ばれるだけあり簡単には訪問させてはくれないようだ。

 

加仁湯詳細

奥鬼怒温泉郷 加仁湯
住所 栃木県日光市川俣871
TEL 0288-96-0311
チェックイン 12:30頃~18:00
チェックアウト 10:00
露天風呂 24時間利用可
スマホ ドコモ/ソフトバンク使用可(auは本館入り口付近で使用可)
公衆電話 フロント近くにあり
フリーWi-Fi あり
カード利用 不可

 

最後に

とても居心地の良い宿だった。
温泉は気持ちいいし、メシもとても美味い。

混浴露天といってもどうせ男ばかりでしょと思ったが、意外とカップルとかはいたが、さすがに女性のみで混浴に来るという人は見かけなかった。
食事もここでしか食べられない料理があるというのも面白い。

ただ難を言えば、冬場の露天風呂は脱衣所からの移動がキツかった。
床に流しているお湯が対流しているところはいいが、そうでない場所はガチガチに凍結していたりとてつもなく冷たかった場所もあった。
降雪時期に訪問する予定の人はそういったことも考慮して出掛けよう。

でもそういうのもひっくるめてとにかく最高。
関東最後の秘湯、奥鬼怒温泉の加仁湯は是非一度は泊まりに行ってほしい宿だ。

たいちょー

栃木で活動する雑記ブロガー。 栃木県の観光に役立つグルメやスポット情報を中心に紹介 | 栃木のグルメ・観光情報の発信(たまに他県も)/気になったことを自由にダラダラ綴ります | 社畜ゆえ多忙になるとメシネタ過多になります。




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