耳うどんを知っているだろうか?
その名の通り、耳の形をしたうどんのことで、佐野市仙波(旧葛生町)の郷土料理でうどんに似た麺料理。
江戸時代末期にできたもので、もともとは正月に食べられていた料理だった。
悪魔の耳を似せて作られた「耳うどん」を食べることで悪魔に話を聞かれることがないから1年間を無病息災で過ごせる、耳を食べてしまえば悪口が聞こえないから人付き合いが円満になるなどの言い伝えのある縁起の良い食べ物だ。
そんな耳うどんが1年中食べられるのが佐野市にある野村屋本店。
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野村屋本店
今回訪問したのは佐野市駅から徒歩8分ほど佐野市相生町、旧50号線沿いにある野村屋本店。
創業明治40年(1907年)の老舗そばうどん店。
現在は4代目にあたる店主の営むお店で、先代が40年ほど前に耳うどんをメニュー化したという。
ちなみに本店といってはいるが支店はないらしい。
さっそくお店に来てみると、これがまた駐車場がとにかく狭い。
店舗右側にある駐車場には斜めに8台駐車が可能だが、なにせ狭いので頭から入ってしまうと奥でUターンしてこなくてはらない。
そのまま頭から入ってもいいが、たぶん車から降りる時にとても苦労することになるだろう。
なのでここに来た時にはお店に向かって左手にある信号を店舗方面に曲がると店舗の裏側に回ることができる。
そこから入ればスムーズに駐車が可能。
ちなみに道路から入ったすぐの裏手付近も駐車場っぽいが確認はしていない。
※駐車場には番号札が貼ってある。
さっそく店内へ。
なんとも歴史を感じさせる風格ある店内。
サイン色紙も沢山貼られていた。
お店に入って正面に縦の仕切りがあり左右に4人掛けのテーブル席が2卓ずつ、左手の小上がりに4人掛けの座卓が3卓。
奥が厨房になっていて、その左手にも出入り口がある。
そこからいったん表に出て奥の暖簾のある入り口から入ると座敷もあるようだ。
さっそく小上がり席に陣取る。
野村屋本店のメニュー
耳うどんだけでも7種類、佐野名物セットを注文したいところだがしいたけを前面に押し出していたので今回は遠慮しておこう。笑
ご飯もののセットメニューもあるが、どうやら耳うどんは無いらしい。
平日ランチメニューもある。
そば屋のロースカツ丼がとても気になる。
耳うどんのお土産も購入可能。
ちなみに佐野パーキングで売られているものはお店とは関係ないらしい。
けんちん汁耳うどん
今回注文したらは、けんちん汁耳うどん(850円)。
そば湯も付いてくる。
それではオープン。
あふれる湯気とともにかおるつゆの芳ばしい香りがたまらない。
具材は耳うどん、ごぼう、里芋、ニンジン、大根、厚揚げ、油揚げ、水菜。
大根、ニンジン、里芋は輪切りにカットれていてボリューム感がある。
まずはつゆから。
椎茸など出汁のきいたコクがあってほのかに甘味のある味付け。
柚子のすっきりとしたアクセントもいい。
うーん優しい。
それではその噂の耳うどんをいただこう。
これはまさに耳だ。
見紛うことなき耳だ。
モチモチ食感で、どちらかというとすいとんに近い味。
なかなか美味い。
これで今年1年は無病息災だな。
最後に
佐野市の食のパワースポット的な耳うどん。
耳うどんが名物のテレビでも取り上げられたことのある野村屋本店。
佐野といえば佐野ラーメンばかりもてはやされるが、たまにはラーメンのことを忘れて耳うどんなんてどうだろうか?
せっかく佐野市に来たのなら郷土料理は是非食べて行きたい、そんな人におすすめしたい一品。
野村屋本店
住所 栃木県佐野市相生町2819
TEL 0283-22-0396
営業時間 平日 11:00~19:15(LO)
土日祝 11:00~19:30(LO)
第4水曜 11:00~14:30(LO)
定休日 木曜(祝日営業)