ドライブイン太陽。栃木県矢板市のかつて昭和のドライブインだった名残残すお店

栃木県矢板市にあるドライブイン太陽。
最近マニアの間で注目されつつある、昭和懐かしのドライブイン。

かつては長距離トラックドライバーが仕事終わりに酒を飲み、駐車場で爆睡するなんて昭和の光景が繰り広げられていたドライブインも時代の流れとともに少しづつ姿を消しつつある。
今は建て替えられて新しくなり、こじんまりとした普通の定食屋になってしまったけれど、料理は当時のものを復活させているという。

今回はそんな「ドライブイン太陽」に行ってみた。

ドライブイン太陽

今回訪問したのは栃木県矢板市片岡、片岡駅から徒歩12分、国道4号線沿いにあるドライブイン太陽。

かつてはこれぞ昭和レトロなドライブイン、といった面構えを今に残す昭和遺産的なお食事処だった。
広い敷地に大きな建物、広い店内には小上がり席まであり、長距離トラックドライバーが一品ものをつまみにビールをかっこみ駐車場で爆睡する、そんな風景の広がる昭和なドライブインだった。

だが、老朽化もあってかお店は取り壊され、今はもうその建物の一部と看板が残るのみ。
昭和のドライブインマニアにとっては残念でならないことだろう。

当時をそのままに残す広大な敷地の一角に新たな店舗として生まれ変わり、2014年10月29日より「うちだや」としてリスタート。
それから2ヶ月ほどの2015年1月には再び屋号を「ドライブイン太陽」へと戻し、当時のメニューを徐々に復活させてて今に至る。

名物は『肉鍋定食』で、鳥から揚げ定食なども人気だ。

ドライブイン太陽へのアクセス

駐車場はかつて店舗があった場所も含めて非常に広大なスペースが確保されている。
※アスファルトの色が違う場所にかつてドライブインがあった。

ドライブイン太陽の店内

入り口入って右手が店内。
ちょっとオシャレな定食屋さん風な雰囲気醸し出す。
ドライブインと銘打ってはるが、そんな面影はまったく感じさせない。

正面ホールに4人掛けのテーブル席が5卓、2人掛けが5卓。
左手奥側に厨房があり、入り口近くにレジカウンター。

レジカウンター前にセルフサービスのコーヒーとほうじ茶が備え付けられている。

入り口左手にもテーブル席やカウンター席があるようだが、普段は使用していないのかもしれない。

卓上調味料は、ブラックペッパー・あじ塩・ラー油・酢・揚げ物の塩・ソース・七味。

ドライブイン太陽のメニュー

ドライブイン太陽のメニューはこんな感じ。
※2023年5月12日時点

ドライブイン太陽行ってみた

訪問したのは2023年5月12日の平日昼時。
トラックがたくさん停まっているかと思いきや、駐車場は自動車のみ。
※隣がコンビニになったのも大きい

先客3組4名、後客数名。

いかフライ定食セット

今回チョイスしたのはいかフライ定食のセット。

いかフライ定食にミニもつ煮かミニサラダをセットにできるメニュー。
今回はミニもつ煮をチョイス。

他にも冷奴、漬物が付いてくる。

まずはミニもつ煮から味わってみよう。

具材はもつ・ごぼう、たっぷりの刻みネギにおろし生姜など。
しっかり煮込まれたモツは味染み抜群で柔らかい。
ごぼうもホクホク柔らかだ。

おろし生姜の風味が強く、コク旨で野菜の甘みもしっかり溶け出している。
七味をふって食べると、辛みがいいアクセントにきいてご飯もすすむというもの。

いかフライは、衣サクサクで油もクドくない。

プリッと弾力がありつつ柔らか食感のイカは、特出するところはないけれど間違いないこの味はご飯がモリモリいける。
ソースのスパイシーで甘い余韻との絶妙なハーモニーを奏でる。

ツンとくるからしの刺激もいいアクセントだ。
味噌汁は豆腐・お揚げ・わかめというベストチョイスで、味付けはあっさりめな味わいだ。

すべてが素朴、だがそれでこそドライブインというもの。

最後に

栃木県矢板市にあるドライブイン太陽に行ってみた。
かつては昭和レトロな趣のある、これぞ昭和の遺産といったドライブインだった。
当時から何度か近くを通って気になってはいたものの、なかなか寄るタイミングがなくいつか食べに来ようと思っていた場所だ。

訪問した時にはすでに、かつての昭和遺産は取り壊され今風なお店にクラスチェンジしていた。
タバコの煙漂う店内で食べるメシ、すごく嫌だけど昭和を感じることができる、ある意味エンタメ感があった。
そんな雰囲気を味わうことはもうできないけれど、当時の味をそのまま残すメニューの数々は継承されている。

当時の味をあじわいながら、かつてのドライブインの姿に思いを馳せる、そんなのもたまにはいいんじゃない？