日本バーベキュー協会認定の初級バーベキューインストラクター検定が2017年3月18日土曜日に人気の東京都は上野で開催された。
今回幸運にもこのBBQ検定を受講することができたので、レポート記事を書いてみたわけだが。
前回の第一部のスマートバーベキュー基礎座学では、日本と本場のバーベキューの違いから正しい肉の焼き方など様々なスマートにバーベキューを楽しむためについて学んだ。
そして第二部のスマートバーベキューデモンストレーションでは実際の炭おこしから肉を焼いて味わうという実践的なことをまなぶわけだが、今回はその第二部の続きから再開したいと思う。
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第二部:スマートバーベキューデモンストレーション
前回チムニースターターの使い方や炭の準備の仕方などを解説した。
今回はついに実際に肉を焼いて試食するという嬉しい実習だ。
この実習ではただ楽しむだけではなく、食べた瞬間の驚きを感じ、楽しんで納得して帰ってもらうことが目的という。
普通の食材がいかにおいしい料理へと変化するかを知ることができる。
分厚いステーキを美味しく焼くコツ
まず最初に登場するのが分厚く巨大な牛肩ロース肉。
この肩ロース肉にひと手間をかけることで最高に美味いペッパーステーキが完成する。
まず忘れてはいけないのが、必ず肉を扱う前にはビニール手袋などをすること。
最近食中毒騒ぎになったのは、この手袋をせずに肉を扱った結果、キュウリに菌が移ってしまったことが原因だ。
普通ならわかりそうな基本的なことが一般人は理解していなかったりするので、そういったこともしっかりと教えてくれる。
そしてこれもやりがちな肉にフォークを挿す行為。
これも内部の菌をわざわざ出すようなものなのでやってはいけないという。
1.牛肉を肉たたきでたたくき、包丁などで筋をきって柔らかくする。
この時に肉をたたきすぎて厚みが半分以下にならないように注意することもコツ。
2.肉の両面にたっぷりの塩コショウをふる。
これは自分がこれが限界だなと思う量の倍以上くらいがベストらしい。
もちろん肉の厚みが増せばそれだけ増える。
それはカットした時に断面には味がないから分厚いほど多く必要になる。
3.スリーゾーンの強火ゾーンに網に斜め45度になるように置き、ミートプレッシャーで焼き目を付ける。
ていうかそのオーダーメイドのミートプレッシャーがかっこよすぎる!
ミートプレッシャーが無いなら煉瓦にアルミホイルを巻いてそれで押さえてもいいらしい。
このまま2分ほど。
ここで脂の多い肉だとどうしても火がついてしまう。
そんな時に有効なのがスマートバーペキュー三種の神器の2つ目「水でっぽう」だ。
子供のオモチャだがこれを使うことで、火が付いたところにピンポイントで水をかけることができる。
これによって肉にススが付いたり焦げるのを防いでくれる。
この作業を暇をしている子供などにやらせればゲーム感覚で楽しませることができる。
4.反対も同様に焼き目を付けたら弱火ゾーンへ待避。
斜め45度の意味がここでわかる。
ビジュアルですでに美味そうに見えてくる。
そのあたりについては後でまた講習があるのでここでは書かない。
ここでフタをして2分ほどスモークする。
5.焼き上がったら肉を移して、30秒ほど休ませてからカットする。
これがローストビーフならそれこそ30分は休ませる必要があるという。
この見事な焼き具合の断面はどうだ。
カットの仕方もやはり違う。
普通なら上からまな板に直角にカットするところを、それこそここでも斜め45度くらいからナイフを入れてカットしていてる。
さっそく食べてみるのだか、たっぷりの塩コショウがふられている意味がここでわかる。
味付けのされていない内部が斜めにカットすることで広くなり、味付けされた面は逆に少なくなる。
これにって程よい味加減になっている。
そして口内調理といって塩コショウと肉を口の中で混ぜ合わせることで味付けを行う。
なかなかステーキひとつで奥深い。
肉もとても柔らかくてジューシーで食べやすい。
鶏肉を美味しく焼くコツ
次に登場するのが牧場チキン。
ここではスプリットツーゾーンファイアーというレイアウトになる。
左右に中火ゾーンを作り、中央には炭をまったく置かずにアルミホイルなどで油の受け皿を作っておく。
詳しい調理方法は省くが、最初に鶏肉の皮を中火ゾーンでカリッと焼いたら中央のアンダイレクトゾーン(炭の無いゾーン)に並べてフタをして間接焼きをする。
そして肉の内部の温度が65~70℃ほどになれば完成。
ここで温度を測る手段として、肌に当ててみたり串を挿してみたりなんてのがあるが、スマートにやるならちゃんと温度計を使用するのがベストらしい。
プロでもないのにそんなのわかるわけがないので、500円くらいで購入できるのだからそういったものを使う方が安全。
たしかにその方がスマートだ。
そしてこの完成したチキンもカットの仕方で全く別の味に仕上がってくる。
ナイフでカットするチョップドチキン、手でちぎるようにほぐすプルドチキン。
ちなみにカットした時に断面がピカピカと光っていれば最高の出来らしい。
ようするにそれだけ水分やジューシー感が残っているのでパサパサ感はまったくないということだろう。
さっそく食べてみる。
チョップドチキンはしっとりもっちりとした食感でスモーク感が強く、プルドチキンはコシというか鶏肉自体の強さを感じる食感だ。
カットの仕方だけでここまで味と食感が変わってしまうというのは驚き、もちろんパサパサ感などまったくない。
そしてめちゃくちゃ美味い。
BBQリブの下準備の方法
続いてBBQの本場の醍醐味であるリブの下準備の方法だ。
ちなみに今回は薄皮の無いものを使用しているようで、薄皮をはぐ行程は不要のようだ。
1.肉の両面にたっぷりとBBQラブをすり込む。
想像以上にたっぷりと擦り込んでいるのがわかる。
側面も忘れずにたっぷりと。
ちなみにBBQラブのラブとは擦り込むという意味で、様々なスパイスがミックスされたパウダーをたっぷりかけて擦り込むのが基本。
そして高らかと下準備の完成たリブ肉を掲げる会長。
タレなどのシーズニングソースは味付け、こういったラブソースは食材のポテンシャルを上げるためのもとらしい。
このとき13時50分。
これからラストの第四部まで焼かれることになるラブさんであった。
美味しい串焼きの作り方と楽しみ方
次に出てくるのがバーベキューの定番の串焼き。
なんとなく過ごそうな予感だ。
当然竹串なんてものは使っていない。
この豪快さはどうだろう。
ここでもバランスの良い組み合わせが必須で、このズッキーニと肉の配列が最高らしい。
そしてここでみんなで串を大量に持っての記念撮影が始まる。
こうやって周囲の人たちと触れ合い仲良くなることこそがスマートバーベキュー。
シェハスコを華麗に切り分けるのも注目を浴びて目立つことのできるポイントだ。
ズッキーニはとても瑞々しく、その瑞々しさで肉も柔らかく瑞々しい食感に仕上がっている。
これが組み合わせが重要ということの真意なのだろう。
ウインナーもパリッとしてジューシーで美味い。
脇役の野菜を主役にする方法と世界一美味しいしいたけ
野菜といえばバーベキューではあまり好んで食べる人は少ない。
だいたい焦げてしまって捨ててしまうパターンだろう。
ところがその脇役である野菜までもが主役になるという。
まず絶対残るトップ3に入るピーマンが大量に登場する。
今回は説明の関係で弱火ゾーンと中火ゾーンにわけられているが、ピーマンのみならば全体的に中火ゾーンにして洗ったピーマンの表面にオリーブオイルを塗って乾燥を防いで中火で焼いてもいいし、ハケでオイルを塗りながら焼いてもいいようだ。
そしてオリーブオイルを塗ったピーマンは中火ゾーンへ。
続いて登場したのはしいたけ。
ここで質問タイムになる。
野菜を一番美味しく食べる方法は何か?
調理方法と思ったら意外と簡単なことで、その場で食べること。
現地で調達した野菜を食べるのが一番鮮度が良く美味しい。
そしてその土地の農家も潤うという社会貢献の意味もある。
で、しいたけだが、中火と弱火の中間(マージナルゾーン)に裏返しに並べるのがベストらしい。
そして上から塩をたっぷり振るだけ。
そうこうしているとピーマンが真っ黒になり、表面が膨れて割れはじめる。
これでしぼんでしなっとなったら食べごろ。
それでは通称、ピーマンの小籠包をいただく。
パクッといくと熱々で瑞々しいエキスとともに中の種が飛び出してくる。
まさに小籠包。
味付けもなにもせずオリーブオイルを塗っただけなのに美味い!!
そしてしいたけもかさに水滴が出てきたら、トングで挟んで柔らかくなっていたら完成。
※しいたけは大嫌いだ
なんだこのしいたけ!?
めちゃくちゃ美味い!
もっちりふっくらな食感で裏返しのまま焼いたので濃厚なエキスといい、ちょうどよい塩加減になっている。
嫌な後味や匂いも全然感じられない。
これがスマートバーベキューの力というのかっw
全員参加のストライプトレーニング
先ほどのステーキに美味しそうな焦げ目をつける方法だ。
画像でわかるように焼き目の付き方次第でまったく印象がかわってくる。
ここでは食パンを使って実際に全員でストライプトレーニングを行う。
なんともっとも素晴らしかった1位の人にはプレゼント付きだw
これは気合が入る!!
で、こうなった。
7位の焼き加減らしいw
角度はいいけど焼きが足りなかった。
で、その焼いたパンはメープルシロップをかけていただく。
もっちりサックリパンがうましっ!!
フルーツBBQでデザート
そしてまさかのデザートはオレンジ、キウイ、バナナのバーべキュー。
オレンジは焼けてくると皮が縮んで果肉が盛り上がってくる。
バナナは表面が黒くなって柔らかくなればOKなようだ。
フルーツBBQいったいどんな味がするのだろう?
とても不思議な味だが、バナナは意外といけるかもしれない。
この時も話されていたが、日本人はみんなが美味しくないといった中で一人でも美味しいと言う人がいれば全員で否定するが、アメリカではお互いを尊重しあうという精神という。
そういった精神の違いからもバーベキューの発展が遅れたのかもしれない。
そんなこんなでまた長くなったので三部構成になってしまった。
次回ついにバーベキュー検定も終盤。
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