若松葉蟹、別名水カニと呼ばれ松葉蟹(ずわいがに)の脱皮したての蟹のことを言う。
若松葉蟹は瑞々しさがあり、身入りは十分育った松葉蟹ほどではないが甘味があってとても美味いく、求めやすい価格帯であることで人気だ。
1月中旬から2月下旬あたりまで漁が解禁され、旬である2月頃になると身が詰まり甘味が増すことでもっとも美味しくなるという。
そんな若松葉蟹だが、求めやすい価格といっても一般人が普通に購入しようとするなら1杯8,000円以上はするうえに、都内のお店で食べようものなら2万以上はザラだろう。
そこを並々ならない努力と交渉により安い値段でお客に提供してしまうのが、かしわずしの大将。
2月中は定期的に入荷するということなので、SNSでの入荷情報をもとに訪問してみることにした。
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若松葉蟹づくし
注文をするとさっそく活きた若松葉蟹を捌きはじめる。
そして登場するのは若松葉蟹のしゃぶしゃぶだ。
しゃぶしゃぶ鍋は、みりんの効いたダシ汁に、白菜やえのき、しめじなどそれ単体でも濃厚な旨味があって美味そうだ。
そしてこれが若松葉蟹。
たっぷりのカニ味噌に、新鮮でぎっしり詰まった身は透き通っている。
足の付け根は茹でてある。
若松葉蟹を刺身、茹で、しゃぶしゃぶで食べることができる贅沢仕様だ。
茹で
まずは茹でから。
ほんのり残る芳醇な蟹の香りは新鮮だからこそ。
さっそくひとくち。
ホクホクした身は塩気と甘味が絶妙に絡み合って美味い。
殻にしみ出したエキスが甘くてこれまた絶品。
ここはアレをしなくては!!
ほぐした身を集め、そこにカニ味噌を投入し軽くあえる。
あとはそれを一気にほおばる。
カニ味噌の濃厚な旨味とほのかな苦味が甘みのある身と一体化することで、なんとも贅沢な味へと昇華する。
これはヤバイ、大人のドリンクが捗る。
刺身
次は刺身で食べてみる。
プリプリで弾力のある身を歯でこそぎとると、プチプチとした食感が心地よい。
そして噛むと瑞々しさとともに濃厚な旨味、甘味が口一杯に広がる。
甘っ!!旨っ!!と思わず口に出してしまうほどだ。
これをにぎりで食べたらさぞかし美味いことだろう。
※そうわかっていながらも気づいたら食べつくしてしまった
カニ味噌をたっぷりつけて食べてるとまた違った風味になっていい。
甘味を一番感じたいなら刺身が一番だ。
しゃぶしゃぶ
そしてしゃぶしゃぶ。
蟹の身が花開く。
柔らかく、口の中で溶けるような食感。
蟹の身にダシ汁の旨味がしみ込み、蟹の旨味と溶け合う。
いつまでも口の中に残る濃厚な旨味と甘味は、無心になってしゃぶしゃぶしたくなるほどに美味い。
カニ味噌が美味すぎる
カニ味噌は独特のクセや苦味がダメという人もいるが、このカニ味噌に限ってはそんな心配はない。
クセもなく、濃厚な蟹の旨味、ほのかな苦味がたまらない。
そのまま食べてもいいし、蟹に絡めてもよい。
さしずめ蟹愛(天夢風に言うなら)といったところか。
〆は雑炊
是非ともやって欲しいのが雑炊だ。
蟹の旨味が溶け出しただし汁はそのまま飲んでも激ウマだ。
それを最大限堪能するのに最適なのは雑炊。
だし汁で煮込んだ雑炊を蟹の甲羅のよそう、なんと粋なことだろう。
卵と三つ葉が加えられている。
食べなくてもわかる、美味い!!
ここにカニ味噌を加えていただく。
これはダメだ、美味すぎて手が止まらない。
濃厚なダシの旨味に卵のコクが加わったうえに、そこにカニ味噌での追い打ち。
口の中で旨味が暴れ出すかのような濃厚さ。
〆にこれを食べない意味が分からないくらいだ。笑
最後に
他の寿司なども注文したにも関わらず、若松葉蟹1杯を丸ごと堪能してトータル6,900円というのは安い!!
今回我を忘れて蟹を食べつくしてしまったが、蟹は何本か残しておくことをおすすめする。
なぜならこれを使って蟹のにぎりを作ってもらうことが可能だからだ。
プリプリで甘味がある蟹のにぎりがどれだけ美味いか、想像しただけでよだれが出てきてしまいそうだ。
また〆にダシ汁と一緒に雑炊にしてもらうことも可能なので、付け根の身をほぐしたものと蟹味噌を少し残しておくと最高に美味い。
もし食べに行くなら是非やってみてほしい。
くれぐれも食べに行く際には、SNSなどで入荷の確認をするといいだろう。
場合によっては完売もあるので予約をすると安心だ。
そんなかしわずしの若松葉蟹は2月いっぱいまで提供予定。
かしわずし
住所 栃木県栃木市大平町西野田655-8
TEL 0282-43-3744
営業時間 11:30~14:00/17:00~21:30
定休日 木曜日(宴会時は臨時営業可)
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