富山ブラックといえば、独特の真っ黒なスープに濃い味付けの富山の歴史が生んだラーメン。
そんな富山ブラックの元祖である西町大喜の本店に行ってみた。
富山ブラックは創業昭和22年、終戦後の日本を支えた労働者のために食べるおかずとして作られた中華そば。
当時はドカ弁やおにぎりを持った労働者たちは、この塩辛い中華そばを糧として日本復興に尽力した。
創業者である高橋是康氏が亡くなり、屋号とレシビを買い取り今に至るのが、元祖でありもっとも歴史の古い西町大喜。
現在は富山にて複数店舗で展開され、その名は県外にも広まっている。
そして創業者の元で修行をし、のれん分けをした直径となる50余年の歴史をもつ大喜根塚店。
※お互い別会社
富山ブラックの昔ながらの色と味を伝える前者、若干マイルドで色味もブラウンで食べやすい後者。
賛否両論があるようだが、どちらを食べたいかと言われたらやはり前者が食べてみたい。
ということで初富山遠征は富山ブラックの元祖 西町大喜に行ってみた。
西町大喜本店
富山市電のグランドプラザ前電停を降りて徒歩1分。
周囲には高層ビルが立ち並び建物の間に挟まるように立つ、昭和を感じさせる建物が姿をあらわす。
ここが今回の目的地西町大喜(にちしょうたいき)の西町本店。
訪問したのは8月13日、連休の真っ只中の11時半ごろ。
9名ほどの行列ができていた。
その後も行列は絶えることは無かった。
丁度第一陣が帰り始めるタイミングだったのもあり、15分で店内に入ることができた。
エアコンが効いていて生き返るようだ。
西町大喜の店内
店内は縦長で中央に通路、左右の壁沿いにカウンター席が並ぶという独特のスタイル。
左右にトータル27席のカウンター席が並ぶスタイルは、行列を効率よくさばくために狭い店内を最大限に生かせるようにとのことらしい。
ここで沢山の労働者がドカ弁やおにぎり片手に食事をしていたのだと思うと、その歴史の長さになんだか感慨深い気分になる。
まさに昭和といつた歴史を感じさせる店内には、沢山の著名人のサインや絵画が飾られている。
備え付けはコショウのみ。
ただでさえ濃いのにさらにコショウをかけるとか、富山県民はなかなかの猛者揃いだな。
西町大喜のメニュー
店内に入るとすぐに券売機が設置されている。
メニューは至ってシンプルだ。
中華蕎麦小(並)から大、特大の三種類のみ。
昔はドカ弁を持参したわけだが、現在はライス小や生玉子も注文することができる。
富山ブラック食べてみた
そんなわけでついに本場の富山ブラックを食べてみた。
席に座ると15分ほどでそれは姿をあらわす。
今回注文したのは中華そば大。
想像以上に真っ黒なスープ。
たっぷりの手切りチャーシュー、メンマ、粗切ネギ、そして粗挽きの黒コショウがかけられている。
1,120円も納得のチャーシュードカ盛り加減。
もちろんライスも注文。
これでいつでも戦える。
どんとこい、富山ブラック。
まずは塩辛いメンマ、チャーシュー、ネギなどをしっかりスープに浸して馴染ませる。
この工程を経て大喜の味は完成する。
さっそく意を決して、そのどす黒いスープをひとくち。
あっ、ちなみにレンゲは無い。
たぶん飲むことを想定していないのだろう(笑)
うわっ塩辛い。
ただでさえ濃度の濃い、濃い口醤油スープに塩辛いメンマの塩気がさらにとどめをさす。
塩辛さの中にほのかに旨味を感じるが、まぁおおむねしょっぱいという味しか記憶に残っていない。
これは飲んではいけないやつだとカラダが拒否反応を示し、汗が噴き出始める。
気を取り直して、続いて麺をいただく。
もっちりコシのある中太ストレート麺。
この短時間で、すでにスープを存分に吸収し黒味を帯びてきている。
うん、しょっぱい。
どうして大にしてしまったのか後悔するほどに濃い。
黒コショウのスパイス感ががより一層塩辛さを引き立てる。
続てチャーシユー。
しっかりした食感があり、肉の旨味があふれる。
チャーシューにはこの塩気が丁度よくて美味い。
そしてメンマ。
とにかくしょっぱい。
たっぷりの荒切ねぎがこの濃いスープに絶妙に合う。
ネギマシとかできるのか聞いてみるんだったな。
本来はこれらの具材と一緒に麺を啜るのがベストらしいが、それでもやはり塩辛いことに変わりはない。
これが富山ブラックというやつか。
とんでもない一品だ。
※でもここまでの感想は批判的な意味合いではなく、好意的な意味合いで言っていること忘れずに
ご飯のおかずに最高
やはりこれはご飯のおかずとして食べてこそ、その真価を発揮するのだろう。
なんやだこれ、ご飯のおかずとして食べると最強じゃないか。
チャーシューだけでなく、麺もおかずとしていける。
そしてなにより富山米こしひかりがもっちりして旨味があり、濃いめの具材との相性も抜群じゃないか。
ただ、ライス小じゃ足りないな(笑)
それこそドカ弁レベルの白飯を要求する!!
後半はライスが無くなってしまったので、気合で完食した。
ただ、スープだけは無理だった。
最後に
富山ブラックの伝統を受け継ぐ西町大喜。
初めて食べた本場の富山ブラックは、県外の人間からすると衝撃的。
想像以上に塩辛いスープに、それらが染み込んだ具材や麺。
これはまさにご飯のおかず。
もし挑戦するならば、是非ともご飯は忘れずに注文してもらいたい。
西町大喜 西町本店
住所 富山県富山市太田口通り1-1-7
TEL 076-423-3001
営業時間 11:00~20:00
定休日 木曜日(祝日の場合翌日)
駐車場 無(徒歩30秒にコインパーキングや立体駐車場あり)
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